イーサリアム新組織「ECF」設立|ETH価格1万ドル目標掲げる

イーサリアムの新組織ECFが設立。ETHの供給量を削減するプロジェクトを支援することで、エコシステムの価値向上を目指す。

赤松 柊弥 By 赤松 柊弥 黒川 理佐 Editor 黒川 理佐 Updated 1 min read
イーサリアム新組織「ECF」設立|ETH価格1万ドル目標掲げる

Key Notes

  • イーサリアムの機関投資家による採用を加速させるため、新組織「ECF」が設立された.
  • ECFはETHの焼却メカニズムを支援するプロジェクトを優先し、トークンの価値向上を目指す.
  • バリデーター協会を設立し、ネットワークのセキュリティとガバナンスを強化.

イーサリアムのザック・コールコア開発者は1日、イーサリアム・コミュニティ財団(ECF)の設立を公表した。

同組織は暗号資産(仮想通貨)のイーサリアム(ETH)価格を1万ドルに押し上げることを目標に掲げ、既に数百万ドル相当のETHを調達している。

ECFは不変性とトークンレス設計を満たし、ETHバーン(焼却)メカニズムを組み込むプロジェクトにのみ資金提供を行う。

コール氏は「ETH1万ドルはミームではなく必要条件だ」と述べ、イーサリアム財団の限界を補完する組織として位置づけている。

トークンレス・不変性の厳格基準

ECFの資金提供を受けるプロジェクトは、スマートコントラクトが変更不可能な不変性と、新しい仮想通貨を発行しないトークンレスという2つの厳格な基準を満たす必要がある。

この戦略により、ETHの経済的地位を希薄化させることなく、ネットワークの金融的健全性を強化することを目指している。

ECFは主に3つの分野に注力する。

実世界資産のトークン化では、株式、債券、不動産といった伝統的な金融商品をイーサリアムブロックチェーン上に統合し、機関投資家の採用を促進する。

公共財への支援では、データ可用性レイヤーの価格設定問題など、エコシステム全体の技術的課題に対処する。

最初のプロジェクトとして発足したイーサリアム・バリデーター協会は、バリデーターがステーキングされたETHを使ってプロトコル開発の優先順位を決定できる仕組みを導入する。

透明性重視のコミュニティ主導運営

ECFの資金配分決定は全てコイン投票により行われ、イーサリアムコミュニティ全体が参加可能な透明な仕組みを採用している。

助成金の配分、資金移動、プロジェクトの進捗状況は全て公開され、説明責任を確保している。

コール氏は「イーサリアム財団ができないことを我々が言い、やらないことを我々がやる。ETH保有者により良いサービスを提供する」と強調し、既存財団との差別化を図っている。

同氏は特に、イーサリアム財団がワシントンDCでのロビー活動を十分に行っていないと批判し、ECFが政府や規制当局との関与を強化していく方針を示した。

このタイミングでのECF設立は、イーサリアム財団の幹部人事刷新と並行して起こっており、エコシステム全体の再編期における戦略的な動きとして注目されている。

コール氏によると、詳細な支援者情報や今後の資金調達ラウンドについては数週間以内に追加発表が予定されている。

Disclaimer: Coinspeakerは公平で透明性の高い報道に努めています。この記事は正確かつタイムリーな情報提供を目的としていますが、投資助言ではありません。市場状況は急速に変化するため、投資判断の前に情報確認と専門家への相談を強く推奨します。

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赤松 柊弥

2021年に仮想通貨投資を始める。以降、同分野での専門的な知識を深めながら自身のブログ・ライターとしても活動。仮想通貨に関する深い理解を活かして複数のメディアで多くの記事を執筆。初心者に寄り添った簡潔な解説を得意とする。

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