イーサリアム(ETH)とは?仕組みや将来性、発行枚数まで、投資家が知りたい情報を網羅。ビットコインとの違いもわかりやすく解説します。
数ある暗号資産(仮想通貨)の中でも、ビットコイン(BTC)に次ぐ圧倒的な知名度と時価総額を誇るイーサリアム(ETH)。その本質は単なるデジタル通貨にとどまりません。
イーサリアムの最大の特徴は、契約を自動で実行するスマートコントラクト機能を備えた、画期的なブロックチェーンプラットフォームであるという点です。
本記事では、イーサリアムの仕組みやビットコインとの違い、発行枚数に至るまで、「イーサリアムとは何か?」という疑問にわかりやすくお答えします。ぜひ最後までご覧ください。
名称 | イーサリアム(Ethereum) |
ティッカーシンボル | ETH |
ブロックチェーン | イーサリアム |
時価総額ランキング | 2位 |
発行上限 | なし |
コンセンサスアルゴリズム | プルーフ・オブ・ステーク(Proof of Stake/PoS) |
イーサリアム(ethereum)とは、ビットコインに次ぐ時価総額を誇るアルトコイン。イーサリアムとはわかりやすく言えば、様々なアプリケーションを構築できるOSのようなブロックチェーンプラットフォームです。
また、最大の特徴であるスマートコントラクトという契約を自動実行する機能により、分散型金融(DeFi)や非代替性トークン(NFT)といったWeb3サービスが数多く開発されています。
2022年には、取引承認の仕組みを環境負荷の少ないプルーフ・オブ・ステーク(PoS)へ移行し、持続可能なデジタル経済の基盤として進化を続けています。
ここでは、以下のイーサリアム(ETH)の特徴や仕組みを解説します。
おすすめ仮想通貨で億り人を目指す方は、最後までご覧ください。以下、個別に解説します。
イーサリアムの価値を理解する上で欠かせないのが、画期的な技術基盤です。イーサリアムはブロックチェーン上でより複雑なプログラムを実行可能です。
イーサリアムが持つポテンシャルは、主に以下の特徴に集約されます。
スマートコントラクトとは、ブロックチェーンという誰でも検証可能で改ざんが極めて困難な公開台帳の上で動く、契約の自動実行プログラムです。
第三者の仲介を必要としないため、取引の相手を信用するためのコストや、手続きにかかる時間と手数料を劇的に削減できます。
イーサリアムが単なる一つの1000倍系仮想通貨に留まらず、巨大な経済圏を形成できた理由の一つが、独自のトークン規格のERC(Ethereum Request for Comments)です。
これはイーサリアム上で新しいトークンを作成するための共通ルールであり、エコシステム発展の設計図となりました。
イーサリアムの発展を支える主なERC規格は、以下のとおりです。
ERC規格は、いわばトークンにおける共通言語。この共通ルールがなければ、プロジェクトごとにトークンが乱立して互換性がなく、ユーザーは多大な不便を強いられたでしょう。
ERCにより開発のハードルが劇的に下がり、仮想通貨ウォレットや海外の仮想通貨取引所も容易に対応できるようになったことで、無数のプロジェクトが誕生。今日のDeFiやNFTの繁栄に繋がっているのです。
イーサリアムが提供する価値の中でも特に画期的なのが、NFTの発行基盤としての役割です。これまで容易にコピーされたデジタルデータに、唯一無二の価値を付与できるようになりました。
イーサリアムがNFTの主要基盤である理由は、以下の特徴によります。
この中心にあるのがスマートコントラクトです。NFTは単なるデジタルデータではなく、「所有者は誰で、過去にどう取引されたか」という来歴がスマートコントラクトによってブロックチェーンに刻まれた「鑑定書付きの資産」と言えます。
この仕組みが、デジタルコンテンツに永続的かつ検証可能な所有権を与え、クリエイターエコノミーに新たな可能性をもたらしています。
続いて以下のイーサリアムとビットコインの違いについて解説します。
また、以下表はイーサリアムとビットコインの違いについてまとめた表です。プレセール仮想通貨の投資をする際の参考にしてください。
項目 | イーサリアム | ビットコイン |
創設年 | 2015年 | 2009年 |
主な目的 | アプリ開発基盤 | 送金・決済 |
合意形成 | Pos | Pow |
発行上限 | 上限なし | 2100万枚 |
処理速度 | 約12秒 | 約10分 |
以下、各違いについて個別に解説します。
ビットコインは主に価値の保存手段や決済システムとして機能。デジタルゴールドとも呼ばれ、通貨としての役割に特化しています。
一方、イーサリアムはスマートコントラクトを実行するためのプラットフォームとしての役割が中心。様々な分散型アプリケーション(DApps)を構築するための基盤であり、OSに例えられます。
代表的なイーサリアムの使い道として、DeFi、NFT、自律分散型組織(DAO)などが挙げられます。イーサリアムは金融やエンタメにとどまらず、新しいデジタル経済圏の基盤となっています。
ビットコインはトランザクション(取引)の記録はできますが、複雑な契約を自動で実行する機能は非常に限定的です。
一方、イーサリアムはスマートコントラクトを中核技術としており、プログラムされた条件に基づき契約を自動執行できます。これがDeFiやNFTの基盤となっています。
ブロックチェーン全体がイーサリアムの場合は、巨大な一つのコンピューターのように機能し、プログラムの作動履歴まで記録します。
ビットコインは発行上限が2100万枚と定められており、希少性が価値の裏付けの一つとなっています。ビットコイン半減期もあり。
一方、イーサリアムは発行上限は定められていません。しかし、取引手数料の一部を焼却(バーン)する仕組みにより供給量が調整され、インフレが抑制されています。
バーンの仕組みによりイーサリアム発行枚数の推移は大きく変化。ネットワーク利用が活発な時期には、新規発行量を焼却量が上回り、総供給量が減少するデフレ状態になることもあり、希少性が高まるという期待も生まれています。
項目 | プルーフ・オブ・ワーク(PoW) | プルーフ・オブ・ステーク(PoS) |
合意形成 | 計算能力による競争 | 資産保有量で検証 |
エネルギー消費 | 非常に高い | 非常に低い |
処理速度 | 遅い傾向 | 速い傾向 |
主なリスク | 51%攻撃のリスク | 富の集中リスク |
参加しやすさ | 参入障壁が高い | 参入障壁が低い |
ビットコインはPoW(プルーフ・オブ・ワーク)を採用。膨大な計算処理(マイニング)によって安全性を保ちますが、大量の電力を消費します。
一方、イーサリアムはPoS(プルーフ・オブ・ステーク)に移行済み。通貨の保有量に応じて承認者が決まるため、PoWに比べてはるかにエネルギー効率が良いとされています。
ここでは、イーサリアムの誕生から現在に至るまで、どのように進化してきたのか、その軌跡を以下4つの主要なフェーズに分けて解説します。
かつては仮想通貨1000倍銘柄として熱狂の対象でもあったイーサリアム。それが今や、Web3を支える巨大プラットフォームへと成熟しました。
その劇的な進化の道のりを、以下、個別に詳しく解説していきます。
2013年に当時19歳だったイーサリアム開発者ヴィタリック・ブテリン氏によって構想が発表。2014年のICO仮想通貨時代を経て、2015年にイーサリアムは産声を上げました。
新しい仮想通貨だったイーサリアムの当初価格は100円前後でしたが、プログラム可能なブロックチェーンという画期的なコンセプトは、開発者たちの心を掴みます。
しかし2016年、プラットフォーム上で構築された大型プロジェクトThe DAOがハッキングされ、約50億円相当のETHが流出。この苦い経験は、セキュリティの重要性をコミュニティに刻み込む重要な教訓となりました。
2017年は仮想通貨元年と呼ばれ、イーサリアムはその中心にいました。イーサリアムのERC-20規格を使って誰でも簡単に新しいトークンを発行できるようになったことでICOブームが到来しました。
数多くのプロジェクトがイーサリアムを資金調達に利用し、ETHの需要が爆発。価格は年初の約1000円から、年末には一時15万円を超える急騰を見せました。
しかし、熱狂は長く続かず、2018年にはバブルが崩壊。長い価格低迷期、いわゆる冬の時代へと突入します。
冬の時代を経て、イーサリアムは実用性の時代へと入ります。
2020年のDeFiサマーを皮切りに、イーサリアム上で動く金融サービスが急増。さらに2021年にはNFTがアートやゲームの世界を席巻し、一般社会にもその名を知らしめました。
この実需に支えられ、価格は2021年11月に史上最高値の約54万円を記録します。そして2022年9月、長年の懸案だったコンセンサスアルゴリズムをPoSへ移行する歴史的アップデートThe Mergeを成功させ、持続可能性を飛躍的に向上させました。
プラットフォームとしての実用性が確固たるものになる一方、イーサリアムは処理能力の問題に直面していました。
この解決策として、2024年3月にレイヤー2の取引手数料(ガス代)を大幅に削減するDencun(デンクン)アップデートを実装。エコシステムの利便性を大きく向上させました。
さらに2024年5月には、米国で現物ビットコインETFが承認され、機関投資家などの資金が流入する道が開かれました。この出来事は、イーサリアムが単なる仮想通貨ではなく、社会に認められた金融資産へと成熟しつつあることを示しています。
Web3の基盤インフラとして、イーサリアムの将来性は以下の3つの重要な観点から多角的に評価することができます。
以下、個別に解説します。
イーサリアムの最大の強みは、その進化を止めない開発力にあります。The MergeによるPoSへの移行や、Dencunアップデートによるレイヤー2手数料の削減など、野心的なロードマップを着実に実現してきました。
今後の計画には、以下のような画期的なアップデートが控えています。
これらのアップデートは、イーサリアムをより速く、安く、そして誰もが使いやすいプラットフォームへと変貌させることを目的としています。
ソラナ(SOL)のようなイーサリアムキラーと呼ばれる競合が存在するものの、絶え間ない技術発展と、世界最大の開発者コミュニティが、イーサリアムの強力な競争優位性を支えています。
イーサリアムは単なる技術基盤ではなく、すでに巨大なデジタル経済圏を形成しています。
DeFiにおいてロックされている総資産額(TVL)の大半はイーサリアムネットワーク上にあり、ユニスワップ(Uniswap)やアーべ(Aave)といった主要プロトコルが稼働する金融インフラとしての地位は揺るぎません。
また、NFTの領域においても、その文化的な中心地であり続けています。多くのクリエイターやプロジェクトが最初に選ぶプラットフォームであり、OpenSeaをはじめとする主要マーケットプレイスでの取引もイーサリアムが主流です。
2024年5月の米国における現物ETFの承認は、イーサリアムが単なる草コイン仮想通貨から、公に認められたアセットクラスへと成熟したことを示す歴史的な出来事です。
これまで慎重な姿勢を見せていた年金基金や資産運用会社などの機関投資家が、規制に準拠した形でイーサリアムに投資する道が開かれました。
イーサリアムはもはや投機的な対象に留まらず、ポートフォリオに組み入れるべき主要なデジタル資産としての地位を確立しつつあります。
スマートコントラクト機能を備え、DeFiやNFTの基盤として圧倒的な存在感を放つイーサリアム。その将来性に魅力を感じ、ETHを購入したいと考えている方も多いでしょう。
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本記事では、仮想通貨おすすめ銘柄のイーサリアムが持つ特徴や仕組み、その歴史までを多角的に解説しました。
イーサリアムは単なる新しい仮想通貨ではなく、スマートコントラクトを基盤としたDAppsのためのプラットフォームです。その上で流通するETHは、時価総額でビットコインに次ぐ確固たる地位を築いています。
現物ETFの承認や継続的な技術発展は、イーサリアムの今後の価値を押し上げる重要な要素です。本記事で紹介したイーサリアムの買い方を参考に、次世代のインターネットを支えるこの重要な資産への投資を検討してみてはいかがでしょうか。