2020年よりブロックチェーン領域への投資をスタート。現在は「Coin Speaker」にて専属ライター兼暗号資産アナリストとして活動中。
韓国のIT大手ネイバーと暗号資産(仮想通貨)取引所アップビットを運営するドゥナムは27日、次世代金融インフラの構築に向けた大規模な投資計画を明かした。
両社は今後5年間で10兆ウォン(約1兆600億円)を投じ、AIとブロックチェーン技術を活用したインフラ整備を進める。この動きは、ネイバーによるドゥナムの買収計画の一環として明らかにされ、買収は株式交換によって行われる見通しだ。
これにより、韓国のデジタル金融分野で圧倒的な影響力を持つ企業が誕生することになる。
ネイバーの創業者イ・ヘジン氏とドゥナムのソン・チヒョン会長は、共同記者会見を開き戦略的ビジョンを語る予定だ。
両社はAI、検索機能、デジタル決済、ブロックチェーンを融合させたスーパーアプリの開発を目指している。このプラットフォームは、高度なブロックチェーン技術を活用し、ユーザーに安全な取引環境を提供する。
ネイバーファイナンシャルは年間決済額が約9兆円に達し、3400万人のユーザーを抱えている。一方、アップビットは韓国最大の仮想通貨取引所で、800万人のアクティブトレーダーを持つ。
この統合により、決済機能と取引インフラが一体化し、IT大手のカカオや既存銀行に対抗できる強力な金融プラットフォームが誕生する見込みだ。また、ドゥナムの豊富な資金力が、ネイバーのAI技術への投資を加速させる好循環も期待されている。
戦略の核心には、韓国ウォンに連動したステーブルコインの発行がある。韓国政府がステーブルコインに関する規制枠組みを最終調整している中での動きであり、市場での先行者利益を狙う。
アナリストの分析によると、このステーブルコイン事業が実現すれば、2030年までに年間3000億ウォンの収益を生む可能性がある。ネイバーペイが発行を、アップビットが流通を担う構想だ。
ドゥナムは仮想通貨ブームに乗り、年間営業利益が1兆ウォンを超えている。この資金力とネイバーの技術力が融合することで、世界的なフィンテック企業へと成長する足掛かりになると見られている。
Disclaimer: Coinspeakerは公平で透明性の高い報道に努めています。この記事は正確かつタイムリーな情報提供を目的としていますが、投資助言ではありません。市場状況は急速に変化するため、投資判断の前に情報確認と専門家への相談を強く推奨します。
2020年よりブロックチェーン領域への投資をスタート。現在は「Coin Speaker」にて専属ライター兼暗号資産アナリストとして活動中。