ノボグラッツ氏が警告、XRPとADAに迫る実用性なき衰退リスク

ギャラクシー・デジタルのマイク・ノボグラッツCEOはこのほど、リップル(XRP)とカルダノ(ADA)について、実用性を示せなければ市場での存在感を失うリスクがあると警告した。 コミュニティ依存からの脱却を迫られるXRPと […]

崎野 真一 By 崎野 真一 黒川 理佐 Editor 黒川 理佐 Updated 1 min read
ノボグラッツ氏が警告、XRPとADAに迫る実用性なき衰退リスク

Key Notes

  • ノボグラッツ氏はXRPとカルダノに対し、実用性を示さなければ市場での地位を失うと警告した。.
  • 仮想通貨市場は物語主導からビジネス主導へ移行し、投資家はファンダメンタルズを重視している。.
  • 今後数年でウォレットや取引所がネオバンク化し、実需のないトークンは淘汰されると予測した.

ギャラクシー・デジタルのマイク・ノボグラッツCEOはこのほど、リップル(XRP)とカルダノ(ADA)について、実用性を示せなければ市場での存在感を失うリスクがあると警告した。

コミュニティ依存からの脱却を迫られるXRPとADA

同氏は四半期決算説明会の中で、暗号資産(仮想通貨)プロジェクトが生き残るためには、具体的なビジネス活用を明確に示す必要があると強調した。

特にXRPとADAを例に挙げ、熱心なコミュニティの支持だけでは長期的な成功は保証されないと指摘している。

ノボグラッツ氏によれば、仮想通貨市場は物語や期待感を軸とした評価から、実際の事業価値や収益性を重視する段階へと移行しつつある。

投資家の関心も、一時的な盛り上がりより、プロジェクトの基礎的な強さに向かっているという。

同氏は「2026年は構築の年」と題した動画の中で、トークンが持続的な価値を持つためには、現実の課題を解決する具体的なユースケースを証明しなければならないと述べた。

過去の市場サイクルでは、期待感やコミュニティの熱量だけでトークン価格が押し上げられる場面も多かった。

しかし現在の変化は、市場が成熟段階に入ったことを示しており、2025年の相場環境は各プロジェクトにとって実用性を問われる重要な局面になる。

ノボグラッツ氏は、XRPとADAが明確な収益モデルの構築よりも、コミュニティ主導の支持に依存している点を課題として挙げ、今後の方向転換が不可欠だとの見解を示した。

機関投資家の評価軸が変化、仮想通貨は実用性重視へ

ビジネス重視の評価へと移行する流れは、機関投資家の参入拡大など複数の要因によって加速している。

伝統金融で用いられてきた評価基準が、デジタル資産にも本格的に適用され始めた。

マイク・ノボグラッツ氏が指摘するように、機関投資家は収益性、競争優位性、経営体制といった要素を厳密に確認する。

加えて、規制環境の変化も評価基準に大きな影響を与えている。

米証券取引委員会は形式よりも経済的実態を重視しており、プロジェクト側には実用性を明確に示すことが求められている。

この姿勢が、市場全体に現実的な価値創出を迫る圧力となっている。

さらに、明確な収益モデルを持つ新興プロジェクトの登場も、既存トークンに対する競争圧力を強めている。

金融エコシステム自体も進化を続け、伝統的な金融プラットフォームがステーブルコインやトークン化資産を取り込む動きが進んでいる。

その結果、実際の利用が進まないブロックチェーンは、より厳しい評価に晒される局面を迎えている。

ノボグラッツ氏は、今後1〜3年でウォレットや取引所がネオバンク型の総合金融プラットフォームへと進化すると見通しを示した。

これは、ユーザーとデジタル資産の関係性を根本から変える転換となる。2026年は、物語や期待感ではなく、構築力と実際のビジネス価値が評価される局面となる。

実社会で価値を生み出せないトークンは、市場の成熟とともに存在感を失うリスクを抱える。この流れは、多くのアルトコインにとって選別が進む厳しい時代の到来を意味している。

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崎野 真一
Coinspeakerアナリスト 崎野 真一

仮想通貨・ブロックチェーン専門Webライター。2017年より仮想通貨業界に参入。主要通貨の動向分析からDeFi、NFT、Web3などを専門に執筆。英文ホワイトペーパーの解読や海外プロジェクトの技術翻訳など、幅広く活動しています。

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