ERC-8004規格によりイーサリアムやソラナなどで2万以上のAIエージェントが展開された。タスク処理に焦点を当て、自律活動が可能に。
ERC-8004規格を利用したAIエージェントの展開数は12日、2万を超えた。
この規格は、暗号資産(仮想通貨)ネットワーク上でAIエージェントが自律的に活動するための基盤となるものだ。
展開数が2万件を突破、実務処理に焦点
テスト運用開始から数週間で、合計2万928体のエージェントが確認された。
イーサリアム(ETH)、BNBチェーン、ソラナ(SOL)などの主要ネットワーク上で展開され、参加ユーザー数は1万5000人以上にのぼる。
今回の展開で特筆すべき点は、過去の仮想通貨ブームで見られた投機的なトークン発行ではなく、実社会におけるタスク処理能力に重点が置かれていることだ。
これらのAIエージェントは、ピザの注文といった単純作業から複雑な見積もり業務まで、自律的に遂行する能力を持つよう設計されている。
信頼性担保の仕組みと企業導入に向けた課題
ERC-8004規格は、AIエージェントの信頼性を確保するため、「IDレジストリ(身元確認)」「評判レジストリ(スコアリング)」「検証レジストリ(暗号技術による証明)」という3つの主要な枠組みを導入している。
これらの仕組みは、ブロックチェーン技術の透明性を最大限に活用するものだ。
セキュリティ面では、ステーク(掛け金)による検証や信頼できる実行環境のオラクルなど、開発者が審査メカニズムを選択できるほか、各エージェントにNFTを付与することでスパムやリプレイ攻撃を防ぐ対策も講じられている。
企業のAI導入が進む中、ガートナーは2025年末までに企業アプリケーションの40%がエージェントを統合すると予測しており、マスターカードなどの大手企業もインフラ整備を進めている。
しかし普及に向けた課題も残る。セキュリティやコンプライアンス上の懸念からプロジェクトが停滞するケースや、AIの意思決定の約7割がいまだ人間の確認を必要としている現状があるためだ。
今後はスパム防止策の強化や、既存のソーシャルメディアへの依存度低減、トークン使用に関する明確な基準作りが求められるだろう。
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