ナスダック上場のALT5シグマが15億ドルの資金調達を発表。トランプ氏関連企業が関与し、エリック・トランプ氏が取締役に就任する。
ブロックチェーン技術を専門とするナスダック上場のフィンテック企業ALT5シグマは11日、15億ドルの資金調達を実施し、WLFIトークンの取得に割り当てる計画を明かした。
この資金調達は、登録直接募集と私募の組み合わせによって実施される。同社は1株あたり7.50ドルで最大2億株を発行する計画だ。
調達資金は、戦略的な資産取得や事業拡大などに充当される。
WLFIトークンを取得
今回の資金調達の大きな特徴は、調達資金がワールド・リバティ・フィナンシャル社が発行する暗号資産(仮想通貨)WLFIトークンの取得に向けられる点だ。
これにより、ALT5シグマはWLFIトークン総供給量の約7.5%を保有することになる。
これは上場企業による単一のトークン化資産への大規模な割り当ての一つとなる。
私募の主要な引受先は、ドナルド・トランプ元米大統領に関連する企業であるワールド・リバティ・フィナンシャル社が務める。
同社は現金の代わりにWLFIトークンを出資する形でこの取引に参加する。
この動きは、ALT5シグマがトークン化された資産を財務準備金として組み込む戦略的転換を意味する。
エリック・トランプ氏の取締役就任
今回の取引に伴い、経営陣の大幅な刷新も行われる。エリック・トランプ氏がALT5シグマの取締役に就任し、ザック・ウィットコフ氏が会長に就く。
この人事は、規制環境とトークン化資産管理の融合を舵取りするための戦略的布石とみられる。
トランプ家の知名度は、WLFIエコシステムへの機関投資家の信頼を高める可能性がある。
この資本調達は、イーサリアム(ETH)が4,000ドルを超え、市場心理が強気に傾く中で行われた。
このような市場の追い風が、企業の仮想通貨への関心を後押ししている。
ALT5シグマの今回の決定は、特定のトークンに焦点を当てた点で、ビットコイン(BTC)中心の戦略をとる他社とは一線を画す。
この集中戦略は、特定の投資家の関心を集める一方で、価格変動リスクに関する監視の目も集めることになりそうだ。取引の完了は8月12日頃を予定している。
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