アップルを提訴、偽アプリでビットコイン3億円超の被害

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アップルのアプリストアで偽の仮想通貨ウォレットをダウンロードし、資金を失ったユーザー3人が同社を提訴した。

アップル(Apple)のユーザー3人は24日、同社を相手取り米国連邦裁判所に提訴した。

偽アプリによる巨額の仮想通貨流出事件

原告となった3人のユーザーは、同社のアプリストアから偽の暗号資産(仮想通貨)ウォレットをダウンロードした。このアプリは「スパローウォレット(Sparrow Wallet)」を装っていた。

ユーザーは合計で約184万ドル(約3億1,760万円)相当のビットコイン(BTC)を失ったと主張している。本物のスパローウォレットはデスクトップ専用であり、公式のスマートフォン向けアプリは存在しない。

偽アプリは、インストールしたユーザーにビットコインのシードフレーズを入力するよう促した。これはウォレットの資金を完全に制御するための重要な復元フレーズだ。

入力したことでユーザーの資金は詐欺師のウォレットに不正送金され、2025年5月から8月にかけて被害が発生した。

訴状によると、個人の被害額はそれぞれ約87万5,000ドル(約1億4,350万円)、約84万ドル(約1億3,776万円)、約12万ドル(約1,968万円)に上る。

ユーザーは資金を自分たちの管理下にあると信じて送金操作を行ったが、後にアカウントの残高が完全にゼロになっていることに気づいた。

仮想通貨初心者にとって、公式アプリの有無を事前に確認することの重要性が浮き彫りになった形だ。また、イーサリアムなどの他の暗号資産でも同様の詐欺が報告されている。

アップルの審査体制と今後の影響

今回の訴訟では、同社のアプリストアにおける審査体制と安全性の宣伝が大きな焦点となっている。

原告側は、同社がアプリストアを安全で信頼できる市場として大々的に宣伝していることが、ユーザーの過度な信頼を生んだと指摘している。

実際に、1人のユーザーが巨額の被害を報告した後も、偽アプリは1週間以上にわたって放置され、その間に新たな被害者が発生した。

原告は失われたビットコインの返還や損害賠償に加え、アプリストアの審査プロセスの抜本的な強化を求めている。

特に仮想通貨ウォレットや取引所など、金融資産を扱うリスクの高いカテゴリーに対する厳格な審査が必要だと主張している。

最近ではステーブルコインを狙った悪質なアプリも増加傾向にある。また、偽アプリの存在や審査の限界に関する明確なリスク警告をユーザーに提示することも要求している。

同社はこれに対し、他のアプリを模倣することは規約違反であると説明している。該当する偽アプリの削除や開発者アカウントの停止など、迅速な対応をとったと主張した。

過去にも同様の偽ウォレットアプリに関する訴訟があったが、その際は同社がコンテンツの作成者ではないとして訴えが退けられた。

今回の裁判の行方は、プラットフォーム運営者の法的責任や今後のアプリ審査基準に大きな影響を与える可能性がある。

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