ナスダック上場Bit Digitalは、ビットコイン採掘事業の収益性低下を受け、事業をイーサリアムのステーキングと財務管理に転換する。
ナスダック上場のBit Digitalは25日、ビットコイン(BTC)マイニング事業から撤退し、イーサリアム(ETH)のステーキングおよび財務管理を専門とする企業へ戦略的に転換することを明らかにした。
同社は、マイニング事業で得た収益をイーサリアムに再配分する計画で、保有するビットコインも段階的にイーサリアムへ転換する方針を示している。
マイニング事業の収益低下
この戦略転換は、ビットコインマイニング事業の収益性低下が主な要因だ。2025年第1四半期のビットコイン採掘による収益は、前年同期比で64%減の780万ドルに急落した。
一方で、クラウドサービス事業の収益は同84%増の1,480万ドルへと大きく伸び、事業の多角化を後押しした。
2025年3月末時点で、同社は24,434.2 ETHと417.6 BTCを保有している。
このような背景から同社は、ビットコインマイニング事業を完全に終了し、その資産をイーサリアムのステーキングに振り向けることを目指す。
普通株式の公募増資も
Bit Digitalは、この戦略を推進するため、普通株式の公募増資も発表した。調達した資金は、さらなるイーサリアムの購入に充当される予定だ。
ビットコインマイニング資産については、売却または段階的な縮小を含む選択肢を検討している。
この発表を受け、同社の株価は10%下落。これは、事業転換の実行に対する投資家の不透明感を反映したものと考えられる。
今回の大きな方針転換は、Bit Digitalがビットコイン中心の事業から、イーサリアムのステーキング経済に賭けることを明確に示している。
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