ビットコイン基盤強化、コアv30.0が公開|性能向上と新機能

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ビットコインコア30.0が公開。性能向上、手数料削減、データ容量拡大など、ノード運用者や開発者向けの重要な機能強化が含まれる。

ビットコイン(BTC)の主要ノードソフトウェアであるビットコインコアは12日、大幅なアップグレード版となるビットコインコア30.0を公開した。

今回のメジャーアップデートは、プロトコルの安定性を維持しつつ、パフォーマンスの最適化、トランザクションの柔軟性向上、システムの近代化に重点を置いている。

ノード運用者や開発者にとって重要な機能強化が含まれる。

主な機能と改善点

今回のアップデートでは、ウォレットの性能とトランザクション処理能力が大きく向上した。

ウォレットのインデックス作成とトランザクション検索が高速化され、ノードの同期時間が短縮される。

また、旧式のウォレット機能が廃止され、グラフィカルインターフェースがQt 6に移行することで、利用者体験の近代化が図られた。

メモリ使用量も最適化されており、ノード運用者のリソース効率が改善する。

トランザクションとデータの取り扱いに関しても、重要な変更が加えられている。

開発者がオンチェーンに保存できるメタデータの容量を増やすため、OP_RETURNのデフォルト容量が100,000バイトに拡大された。

さらに、1つのトランザクションで複数のOP_RETURN出力が許可されるようになり、データの柔軟性が高まった。

将来のプロトコル更新に備え、標準的なトランザクションあたりの署名操作の上限は2,500に設定されている。

デフォルトのトランザクション手数料も引き下げられたが、ネットワーク全体で採用が進むまでは承認が遅れる可能性もある。

全体として、これらの変更はブロックチェーン技術の柔軟性を高めることを目的としている。

技術的・セキュリティ面の強化

技術面では、Taproot対応のUTXO(未使用トランザクション出力)を統合するTRUCトランザクションの作成と使用が可能になった。

また、実験的な機能として、Stratum v2などのマイニングクライアントと統合できるIPCマイニングインターフェースが導入された。

孤立トランザクションの処理が手動制限を必要としなくなったため、maxorphantxオプションは廃止されている。

RPCの更新には、BIP-125シグナリングなしで手数料を引き上げる機能などが含まれる。

これらの更新は、ノード運用や仮想通貨マイニングの効率を向上させる助けとなる。

ビットコインコア30.0は、以前のバージョンと後方互換性を持つ。

しかし、v27.x以前のバージョンはサポートが終了するため、該当するノード運用者は直ちにアップグレードする必要がある。

署名付きのバイナリは、公式サイトbitcoincore.orgやGitHubから入手可能で、脆弱性に対するセキュリティ強化が施されている。

今後の開発と展望

開発チームはすでに、2026年のリリースを目指して次期バージョンであるビットコインコア31.0の開発に着手している。

次期版では、P2PネットワークやUTXO管理の改善が計画されている。

今回のv30.0のリリースは、コンセンサス層に変更を加えることなく信頼性を最優先する、ビットコインの漸進的な進化を明確に示している。

このアップデートは、ネットワークの安定性を確保しながらスケーラビリティとユーザビリティの要求に応えるものであり、ビットコインの将来を支える重要な節目となるだろう。

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