ビットワイズ、現物HYPE ETFを米SECに申請

On 9月 29, 2025 at 2:43 pm UTC by · 1 min read

ビットワイズが、ハイパーリキッドのネイティブトークンHYPEの現物ETFをSECに申請。承認されればDeFiトークン初のETFとなる。

資産運用会社ビットワイズは25日、米証券取引委員会(SEC)に対し、現物型のHYPE ETF(上場投資信託)のS-1登録届出書を提出した。

このETFは、Bitwise Hyperliquid ETFと名付けられ、ブロックチェーン基盤のパーペチュアル分散型取引所(DEX)ハイパーリキッドのネイティブトークンHYPEを直接保有する仕組みだ。

届出書によると、信託は原資産であるHYPEトークンの価値を反映した1日あたりの純資産価値(NAV)ベンチマークを算出し、公表する予定だ。

株式の組成と償還は、2025年初めに承認されたビットコイン(BTC)現物ETFで確立された運用構造を踏襲し、指定参加者が大口単位で行う。

ビットコインETFに続く機関投資家の関心

今回の申請は、ビットコインやイーサリアム(ETH)以外の暗号資産(仮想通貨)を対象としたETF商品への機関投資家の関心が拡大していることを示す重要な動きだ。

ビットコインETFの承認によって、物理的に裏付けされた仮想通貨ETFの規制の枠組みが確立されたことが背景にある。

ETFのスポンサーは、Bitwise Investment Advisersが務め、デジタル資産の保管を担当するカストディアンにはCoinbase Custody Trust Companyが指定された。

これにより、従来の投資家はDEXプラットフォームを直接操作することなく、一般的な証券口座を通じてHYPEにアクセスできるようになる。

市場への影響

この申請は、パーペチュアル先物市場でハイパーリキッドが事業を展開する分散型取引所間の競争が激化する中で行われた。

発表直後、市場心理は即座に反応し、HYPEトークンの価格は約4%上昇して42.50ドルで取引された。

金融アナリストは、SECによる承認が成功すれば、トークン価格は55ドルに向かう可能性があると指摘している。

この動きは、Bitwiseがビットコイン中心の商品から、市場で確固たる地位を築いている代替仮想通貨資産へと戦略的に事業を拡大していることを反映している。

届出書には、Coinbase Custodyが信託で保有されるHYPEトークンのカストディサービスを提供することが明記されている。

ただし、信託の保有資産は現在の仮想通貨資産の規制上の扱いに従い、連邦預金保険公社(FDIC)による保険の対象外となる。

このETFが承認されれば、パーペチュアル分散型取引所トークンに特化した初の金融商品となり、他のDeFiプロトコルトークンに関連する同様の商品の先例となる可能性がある。

市場観測筋は、このETFの承認が、DEXエコシステムへの参入を目指す伝統的な機関投資家にとって参入障壁を大幅に引き下げることになると指摘している。

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