ブラジル中央銀行は、1万ドル以上の仮想通貨送金を最大24時間保留する新ルールを発表した。詐欺防止を目的とし、2027年1月から施行。
ブラジル中央銀行は7日、1万ドル以上の特定の暗号資産(仮想通貨)送金を最大24時間保留する新たな規制を発表した。
詐欺防止に向けた新たな送金ルール
新たな規制は、2027年1月1日から施行される。対象となるのは、海外の仮想通貨関連企業や、利用者が自身で管理するセルフカストディウォレット宛ての送金だ。
金融機関や仮想通貨サービス提供者は、顧客のウォレットに資金が入金されてから24時間が経過した後にのみ、送金処理を実行できる。
この保留措置は、1回の送金額が1万ドルを超える場合に自動的に適用される。
また、同一顧客による1日の送金合計額が1万ドルを超えた場合も対象となる。
法定通貨の価値に連動するステーブルコインを含む、すべての仮想通貨がこのルールの適用範囲に含まれる。
ブラジルの仮想通貨法に基づく枠組みの一環として導入された。
さらに、金融機関は独自の基準に基づき、1万ドル未満の送金に対しても保留措置を適用できる。顧客の属性や取引内容、送金先の国や地域などを考慮し、追加のリスク分析が必要と判断した場合に対応する仕組みだ。
各機関は日々の不正行為やその未遂に関する詳細な記録を残し、是正措置を報告することも義務付けられている。
リスク分析と利用者保護の両立
ブラジル中央銀行は、この措置が純粋に予防的なものであると強調している。資産を永久に凍結するものではなく、送金前にリスク分析を行うための時間を確保することが目的だ。
金融機関は保留措置を適用する際、その理由と期間を顧客に明確に通知する義務を負う。利用者の利便性とシステムの安全性のバランスを取る姿勢がうかがえる。
近年、金融詐欺で得た資金を仮想通貨を利用して海外やセルフカストディウォレットへ迅速に移動させる手口が増加している。
当局は送金規制に意図的な遅延を設けることで、不審な動きを検知し、被害の拡大を防ぐ狙いがある。国際的なマネーロンダリング対策の動向にも沿った対応であり、国内市場の健全な発展を後押しする。
リスク分析の結果に問題がないと判断された場合、金融機関は正当な理由を記録した上で、24時間を待たずに保留を解除できる。
一方で、不正が疑われる場合は送金を直ちに拒否する。当局は違反が確認された金融機関に対し、保留期間の延長や基準額の引き下げといった厳しい措置を課す権限も持つ。
市場の安全性向上に向けた監視体制が強化されている。
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