仮想通貨取引所バイビットがUAE証券商品庁から初の仮想資産プラットフォーム事業者ライセンスを取得。全土でのサービス提供が可能に。
暗号資産(仮想通貨)取引所のバイビットは9日、UAEの証券商品庁(SCA)から仮想資産プラットフォーム事業者ライセンスを取得したことを明らかにした。
これは、仮想通貨取引所として同国で初めての承認となる。
このライセンスにより、バイビットはUAEの7つすべての首長国で、規制に準拠した仮想通貨の取引、仲介、保管、法定通貨への交換サービスを合法的に提供できる。
対象は個人投資家と機関投資家の両方だ。
Bybit Secures UAE’s First Virtual Asset Platform Operator License from Securities and Commodities Authority
Ben Zhou, Co-founder and CEO of Bybit, said: “Receiving the full Virtual Asset Platform Operator License from the SCA is a testament to Bybit’s unwavering commitment to… pic.twitter.com/IH5p3GbODz
— Bybit (@Bybit_Official) October 9, 2025
UAE全土をカバーする初の全国ライセンス
今回のライセンスは、ドバイ首長国のみを管轄するドバイ仮想資産規制庁(VARA)のライセンスとは異なり、UAE全土をカバーする点で重要な意味を持つ。
バイビットはSCAからの最終承認に先立ち、2月にアブダビのブロックチェーンセンターの支援を受け、基本合意を取得していた。
この成果は、バイビットが2025年を通じて進めてきた広範なコンプライアンス戦略の一環だ。
同社は同年5月に欧州でMiCARライセンスを確保し、9月にはインドでの取引業務を全面的に再開している。
今回のUAEでの承認は、同社のグローバルな規制遵守ロードマップにおける新たなマイルストーンとなる。
規制を成長の基盤と位置付けるバイビット
UAEが世界的なデジタル資産ハブとしての地位確立を目指す戦略的ビジョンが、今回の動きの大きな要因となっている。
SCAは、明確で堅牢、かつよく構築された規制の枠組みを導入し、規制に準拠したイノベーションを促進している。
バイビットのベン・ジョウ共同創設者兼CEOは、「UAEはデジタル資産規制における世界的リーダーとして台頭した」と述べた。
バイビットはライセンス取得を受け、アブダビに大規模な地域オペレーションセンターを設立し、アブダビとドバイで500人超の従業員を雇用する計画だ。
特にコンプライアンス、オペレーション、顧客サービス部門で現地の人材採用に注力する。
さらに、バイビットは現地のパートナーと協力し、同地域でのデジタル資産の普及を支援するための教育プログラムやWeb3イノベーションプログラムを開発する予定だ。
ジョウ氏は、バイビットでは、規制を持続可能な成長の基盤と見なしていると強調し、今回のライセンス取得が同社のグローバルな規制戦略における次の一歩であることを示した。
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