カナダ企業BTCT社が株式公開で181億円を調達しビットコイン292枚を取得。機関投資家向け融資を展開しトロント証券取引所に上場する。
カナダの公開企業であるビットコイントレジャリー社(BTCT)は27日、株式公開を通じて1億2500万カナダドルを調達した。同社はこの資金で、ビットコイン(BTC)準備戦略の一環として292.8BTCを取得した。
機関投資家向けサービスと市場復帰
BTCTは1株10カナダドルで株式を発行し、資金を確保した。取得したビットコインは、機関投資家向け融資サービスの基盤となる。
同社は自らをビットコインに特化した上場企業と位置付けており、株式市場を通じてビットコインへのエクスポージャーを提供する。株式は2025年6月30日から、TSXベンチャー取引所でティッカーBTCTとして取引が再開される予定だ。
発行済み株式数は1007万5080株で、これらの株式には2025年10月27日まで4ヶ月間の法定保有期間が適用される。
企業戦略と市場の動向
BTCTの戦略は、米ストラテジー社などのように、ビットコインを企業準備資産として活用する流れに沿うものだ。機関投資家の仮想通貨採用が進む中で、同社の動きは注目される。特に、米国でビットコインETFが承認されて以降、同様の投資ビークルへの関心は高まっている。
カナダの仮想通貨に対する友好的な規制環境が、BTCTの上場を後押ししている。これにより、個人や機関投資家が株式市場を通じてビットコインへアクセスする機会が広がる。
同社のビットコイン保有は、伝統的な金融の枠組みと仮想通貨の統合を目指す戦略的な目標の一環である。米ビットコイン金融サービス企業ProCap BTCによる1208BTCの取得など、同様の動きが他社でも見られ、セクター全体の勢いを示している。
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