コインベースで7時間以上にわたるシステム障害が発生した。原因はAWSデータセンターの過熱となっている。
暗号資産(仮想通貨)取引所大手のコインベースは8日、システム障害により取引サービスを一時停止した。
障害は7時間以上にわたって続いた。ユーザーは仮想通貨の取引や資産の送金など、プラットフォームの主要な機能にアクセスできない状態となった。
AWSデータセンターの過熱が原因
障害の根本的な原因は、Amazon Web Services(AWS)のデータセンターで発生した過熱問題だ。北バージニア州にあるAWSの施設で温度制御に問題が生じ、複数のサービスでエラーが多発した。
この影響が連鎖的に広がり、コインベースの単一ゾーンの回復メカニズムを圧倒する事態となった。同社は障害発生中、ユーザーの資金は安全に保たれていると強調し、不安の払拭に努めている。
復旧作業の過程で、市場は注文のキャンセルのみを受け付ける特別なモードに移行した。その後、シンガポール時間の午後4時頃にはすべての取引機能が完全に復旧している。
障害発生時にはSNSや監視サイト上で、世界中のユーザーからモバイルアプリや高度な取引機能が利用できないといった報告が相次いでいた。
クラウド依存のリスクと経営課題
今回のシステム障害は、コインベースにとって2025年10月以来となる大規模なAWS関連のトラブルだ。
特定のクラウドサービスに依存するシステムの脆弱性が、改めて浮き彫りになっている。
単一のデータセンターの障害が広範囲に波及したことで、インフラの回復力に対する懸念の声も上がっている。
同社は現在、経営面でも厳しい状況に直面している。直近の事業見直しの一環として、700人の従業員レイオフを実施したばかりだ。
さらに、直近の四半期決算では3億9400万ドルの損失を計上している。
仮想通貨取引所の運用リソースが逼迫する中で発生した今回の長時間の障害は、同社にとって大きな痛手となった。今後はシステムの安定性向上と、Web3クラウドインフラの分散化が急務となる。
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