米コインベースは予測市場サービスを全米50州に拡大。CFTC規制下のカルシと提携し、政治や経済指標などの結果を予測して取引できる。
米暗号資産(仮想通貨)取引所大手のコインベースは27日、予測市場サービスの提供を全米50州に拡大した。
これまでは一部地域での試験運用にとどまっていたが、カルシとの提携により全米で本格展開する。
ユーザーは政治、経済指標、エンターテインメントなど、現実世界の出来事の結果を予測して取引できるようになった。
契約価格は、その出来事が起こる確率を市場がどう判断しているかを反映する仕組みで、1ドルまたは1USDCから取引可能。
コインベースのアプリ内で仮想通貨や株式と同様に一元管理できる。
規制順守と市場の急成長
サービスを提供するカルシは米商品先物取引委員会(CFTC)の規制下にある指定契約市場で、法的な不確実性を排除している。
これにより、ポリマーケットのようなオフショア拠点のプラットフォームが法的に提供できない米国居住者向けのサービスを実現している。
カルシのモデルはスポーツ賭博とは異なり、金融的な損害をもたらす市場を禁止し、経済的・市民的なイベントに焦点を当てている。
予測市場への関心は急速に高まっており、カルシの累積取引高は27日時点で345億ドルに達した。
この分野にはロビンフッドやウィーブルといった従来の金融機関も参入しており、ゴールドマン・サックスなどの大手機関も関連戦略を検討しているという。
こうした市場の拡大と機関参入の動きに伴い、カルシでは取引の透明性や効率性を高めるためにブロックチェーン技術の活用も進んでいる。
「あらゆる交換所」への戦略的転換
コインベースのブライアン・アームストロングCEOは、デジタル資産にとどまらず、伝統的な金融商品も扱う「あらゆる交換所」の構築を掲げている。
今回の予測市場への本格参入は、その戦略の一環であり、変動の激しい仮想通貨取引とは別の収益源を確保する狙いがある。
こうした動きは、仮想通貨投資における多角的戦略としても注目される。
一方で、イベントの結果に基づく取引には全額を失うリスクも伴う。コインベースとカルシは、ユーザーへの教育を徹底するとともに、CFTCのガイドラインに沿った厳格なコンテンツ管理を行う方針だ。
両社は予測市場連合を通じて、市場の透明性と安全性を確保するための法整備についても議会に働きかけを行っている。
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