インドの大手仮想通貨取引所CoinDCXの共同創業者2人が詐欺事件に関連して逮捕。同社は関与を否定し捜査に協力している。
インドの大手暗号資産(仮想通貨)取引所CoinDCXは21日、共同創業者のスミット・グプタ氏とニーラジ・カンデルワル氏がムンバイのターネー警察に逮捕されたと報じられた。
なりすまし詐欺が発端
逮捕のきっかけとなったのは、42歳の保険アドバイザーによる被害申告だ。
この人物は2025年8月から2026年2月にかけて、仮想通貨での高利回りやCoinDCXに関連するフランチャイズ機会を持ちかけられ、現金と銀行振込で約71ラク・ルピー(約1,350万円)を支払ったと主張している。
約束された利益は一切得られなかったという。
両氏はバンガルールで身柄を拘束され、ターネーの裁判所に引致された後、3月23日まで警察の身柄管理下に置かれた。
適用された罪状は、インドの刑事法典「バーラティーヤ・ニャーヤ・サンヒター(BNS)」に基づく信任違反および詐欺だ。
CoinDCXは関与を否定
CoinDCXは声明の中で、今回の刑事告訴(FIR)を「虚偽」かつ「陰謀の一環」と位置づけ、創業者2人はいかなる不正行為にも関与していないと強調した。
同社によると、被害者に渡った資金は同社とは無関係の第三者口座に送金されており、取引所との接点はないとしている。
同社が報告したところによると、2024年4月1日から2026年1月5日の間に、公式サイト「coindcx.com」を模倣した偽サイトが1,212件以上確認されている。
詐欺師はこれらの偽サイトに加え、テレグラムやワッツアップを通じて創業者になりすまし、偽のステーキングやフランチャイズ契約などを持ちかけて被害者を勧誘していたとみられる。
このような手口は仮想通貨詐欺の典型的なパターンであり、投資家は十分な注意が必要だ。
CoinDCXは公式サイト上での注意喚起や利用者向け教育プログラム「DCX Learn」などを通じて、なりすまし詐欺への対策を継続してきたと説明している。捜査当局への全面協力も表明した。
背景として、インドのデジタル金融分野では仮想通貨を悪用したサイバー詐欺が急増しており、2025年には金融被害全体の76%が仮想通貨関連の詐欺によるものだったとされる。
CoinDCXは2018年にインド工科大学ムンバイ校出身の両氏が共同創業し、米大手仮想通貨海外取引所コインベースなどの出資を受けるインド有数の仮想通貨取引所だ。
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