
Coinspeakerの専任暗号資産ライター。2020年から仮想通貨投資を始め、ビットコイン、NFT、DeFiへの投資経験がある。2025年6月にCoinspeakerに加わる。
ナスダック上場のグローバルヘルスケア企業コスモス・ヘルスは6日、3億ドルの資金調達枠を確保し、イーサリアム(ETH)を中心とした財務準備金の設立方針を打ち出した。
この動きは、ヘルスケア企業としては最大級の暗号資産(仮想通貨)への参入となり、機関投資家の関心がビットコイン(BTC)からETHへとシフトしている現状を浮き彫りにしている。
@CosmosHealthInc secures up to $300 Million financing facility to support the launch of its Ethereum (ETH) digital asset treasury reserve strategy.$COSM #CosmosHealth #ETH #Ethereum #Crypto #BTC #cryptocurrencieshttps://t.co/HtuvXAqV3V
— Cosmos Health Inc. (Nasdaq: COSM) (@CosmosHealthInc) August 6, 2025
コスモス・ヘルスは、米国を拠点とする機関投資家との間で、シニア担保付転換約束手形を通じた3億ドルの資金調達枠を確保した。調達資金の少なくとも72.5%、金額にして2億1750万ドルがETHの購入に充てられる。
購入されたETHは、機関投資家向けカストディサービス大手のBitGoが提供するインフラを利用して安全に保管される。さらに、ステーキングを通じて利回りを生み出し、企業の収益に貢献することを目指す。
残りの27.5%にあたる8250万ドルは、運転資金や製品開発、研究開発、米国での製造拠点拡充などに活用される計画だ。
今回の決定は、機関投資家の間でETHへの関心が高まっていることを示している。スマートコントラクト機能やDeFiエコシステム、ステーキングによる収益機会などが、ETHの魅力を高める要因となっている。
米国内での仮想通貨に対する規制環境の整備や、BitGoのような信頼性の高いカストディソリューションの成熟も、企業が仮想通貨を財務資産として導入する際の障壁を低くした。
これまで、世界最大のBTC保有企業のストラテジー社などの仮想通貨戦略が注目を集めてきたが、コスモス・ヘルスはETHを軸に据えることで、新たな道を切り開こうとしている。
この戦略は、同社がETHの将来的な実用性と安定性に強い信頼を寄せていることの表れといえる。
この発表を受け、コスモス・ヘルスの株価は16%急騰するなど、市場は好意的な反応を示した。一方で、専門家からは仮想通貨市場の価格変動リスクや、転換社債発行に伴う株式の希薄化リスクを指摘する声も上がっている。
ETH購入以外の資金は、サプライチェーンの革新やブロックチェーン技術を統合したウェルネスプログラムの開発にも充てられる予定だ。これにより、中核であるヘルスケア事業との相乗効果を狙う。
コスモス・ヘルスは、今回の動きを株主価値を高めるための戦略的なマイルストーンと位置づけている。中核事業を維持しつつ、ブロックチェーン技術へのエクスポージャーを通じて企業価値の向上を目指す構えだ。
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Coinspeakerの専任暗号資産ライター。2020年から仮想通貨投資を始め、ビットコイン、NFT、DeFiへの投資経験がある。2025年6月にCoinspeakerに加わる。