米国のRO Inc.が運営する暗号資産(仮想通貨)担保ローンサービス「Clend(クレンド)」は6月、ロードマップに基づく一部サービスの先行提供を開始しました。
今回のローンチはフルプラットフォームの展開ではなく、暗号資産を担保にUSDCまたはJPYCの2種類のステーブルコインを借り入れる機能に特化した、実需最優先の形態となっています。
デジタルアセットをコーポレート財務や長期ポートフォリオに組み入れる企業・大口投資家にとって、流動性の確保と税務の最適化は常に重要な課題でした。
この課題に対する強力なソリューションとして、ClendはFinTech業界で大きな注目を集めています。
同サービスが提供する融資モデルの最大の利点は、税務上の高い合理性にあります。
保有する仮想通貨を売却して現金化する場合、最大55%の課税イベントが発生し、事業資金の効率を著しく低下させます。
しかし、Clendを通じて仮想通貨を担保に借入を行う行為は融資契約となるため、課税対象となりません。
企業は保有するビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)の将来的な値上がり益をバランスシートに残したまま、運転資金や設備投資に必要なステーブルコインを即座に調達できます。
ビジネスの現場においてClendが選ばれる明確な理由は、既存のレンディング大手である「Nexo」などのサービスに対する圧倒的な競争優位性にあります。
Clendは先行提供版ながら、BTC、ETH、XRP、SOLを含む25種類以上もの多様な暗号資産を担保として広く許容しています。
さらに、主要銘柄におけるLTV(担保掛目)はNexoを超える最大60%などの高い水準を提示しており、資金効率の高さが際立ちます。
加えて、Nexo等で最高条件を引き出すために不可欠だった「独自トークンの保有要件」をClendは完全に排除しました。
企業にとって、他社の独自トークンを保有することは余計な価格変動リスクを抱え込むことに他なりませんでした。
Clendであれば、そうしたリスクを一切負うことなく、最初から固定の好条件かつ優遇金利で融資を受けられるため、企業の財務ガバナンスの観点からも非常に優れた設計となっています。
財務担当者が最も注視する清算リスクについても、Clendは極めて堅牢なルールを敷いています。
短期的な相場の乱高下による「日々の強制清算(デイリーリクィデーション)」を排除しており、機械的なロスカットによる資産喪失を防ぎます。
清算は、LTVが厳格に定められた清算閾値(大半の資産で90%、ステーブルコイン担保で95%)に達した場合のみ実行される合理的な仕組みです。
毎月の金利支払いは不要で、利息は借入残高に自動加算(複利)され、返済時にまとめて精算するため、キャッシュフローを圧迫しません。
現在は決済や換金性に優れたUSDCとJPYCの2通貨に絞ることで融資の安定性を担保していますが、これはプロジェクトの第一歩に過ぎません。
今後のロードマップに沿って、さらに多様な金融サービスや高度なソリューションが順次展開される予定であり、暗号資産を実体経済に活かすインフラとして、Clendの段階的な成長に世界中のビジネスリーダーから熱い視線が注がれています。
本サービスは海外運営のサービスであり、日本の仮想通貨交換業等の登録事業者ではありません。実際の利用に際しては、清算リスクや税務上の取り扱いについて必ず税理士等の専門家にご相談ください。
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