Coinspeakerの専任暗号資産ライター。2020年から仮想通貨投資を始め、ビットコイン、NFT、DeFiへの投資経験がある。2025年6月にCoinspeakerに加わる。
ウォーレン・デビッドソン米下院議員はこのほど、ビットコイン(BTC)による納税を可能にする新たな法案「Bitcoin for America Act」を提出した。
ウォーレン・デビッドソン議員が提出したBitcoin for America Actは、米国の納税者が連邦税をビットコインで支払うことを許可するものだ。
この法案の特筆すべき点は、政府が受け取ったビットコインを即座にドルへ換金するのではなく、そのまま戦略的ビットコイン準備金として保有し続けることを提案していることにある。
従来の資産没収による保有とは異なり、税収を通じて能動的に国家のデジタル資産準備高を増やす仕組みが検討されている。
この提案は、ビットコインを単なる決済手段としてではなく、国家レベルの価値の保存手段として活用しようとする動きの一環だ。
デビッドソン議員は、納税という日常的なプロセスを通じて、政府が市場に影響を与えずにビットコインを着実に蓄積できるルートを確立しようとしている。
これにより、米国政府は将来的な財政の安定化に向けた新たな資産クラスを手に入れる可能性がある。
米国では現在、暗号資産(仮想通貨)を国家の戦略的資産として位置づける議論が急速に活発化している。
シンシア・ルミス上院議員などが主導する「BITCOIN Act of 2024」の議論に加え、ビットコインの発行上限が2100万枚であるという希少性に着目し、他国に先駆けて公的な準備資産として確保することに戦略的な優位性を見出す声が高まっている。
また、政府が管理するビットコインを売却せずに長期保有することは、市場への売り圧力を軽減し、価格の安定化に寄与すると見られる。
国家債務の相殺やドルのヘッジ手段としてビットコインを活用する構想は、これまでの金融政策にはなかった新しいアプローチだ。
デビッドソン議員の法案は、こうした米国における仮想通貨戦略の転換点を象徴する動きとして注目されている。
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Coinspeakerの専任暗号資産ライター。2020年から仮想通貨投資を始め、ビットコイン、NFT、DeFiへの投資経験がある。2025年6月にCoinspeakerに加わる。