ドナルド・トランプ米国大統領の息子エリック・トランプ氏は、BTCが100万ドルに達すると予測。ビットコインの今後について語った。
ドナルド・トランプ米国大統領の息子であるエリック・トランプ氏は21日、ビットコイン(BTC)が100万ドルに達することに「疑いの余地はない」と述べた。
トランプ・オーガナイゼーションのエグゼクティブ・バイスプレジデントである同氏は、ワイオミング州ジャクソンホールで開催されたSALTカンファレンスでこの見解を表明した。
ビットコインの今後とトランプ氏の見解
公演中、同氏は自身をビットコインマキシと称し、現在、業務時間の50%以上を暗号資産(仮想通貨)関連プロジェクトに費やしていると明かした。
また、2025年末までにビットコインが17万5000ドルに達するという、より野心的な長期予測に先立つ短期的な価格目標も改めて示した。
トランプ氏は、ビットコインとその基盤技術であるブロックチェーンが、従来の金融システムが抱える欠陥を解決すると主張している。
特に、送金速度の遅さや決済の遅延といった問題を仮想通貨が解決できると強調した。
この発言は、コインベースのブライアン・アームストロングCEOなど、ビットコインが100万ドルに達する可能性を最近予測した他の業界リーダーによる楽観的な見通しと時期を同じくしている。
トランプ氏の強気な姿勢の背景には、自身の事業上の利害関係がある。
同氏は兄のドナルド・トランプ・ジュニア氏と共に仮想通貨マイニング企業アメリカン・ビットコインを共同設立した。
この会社は、グリフォン・デジタル・マイニングとの合併を通じてナスダック市場への上場を進めている。
合併後の新会社ではトランプ兄弟が20%の株式を、残りの80%をマイニング企業ハット8が保有する計画だ。
市場への影響と将来性
トランプ氏の発言は、業界の将来を左右する可能性のあるGENIUS法案など、米国の仮想通貨規制に関する議論が進む中で行われた。
著名な政治家の息子である同氏の発言は、著名人の支持が価格変動や世論に影響を与えやすい仮想通貨市場において、相当な影響力を持つとみられる。
このような動向は、今後の仮想通貨投資の判断材料としても注目される。
市場アナリストは、この発表に対して様々な反応を示している。
長期的な成長要因を認めつつも、100万ドルという目標は短期的には楽観的すぎるとの見方もある。
一方で、アメリカン・ビットコインのナスダック上場計画は、これまで懐疑的だった伝統的な投資家にとってマイニング業界を正常なものとして映す。
トランプ氏がビットコインの有用性を強調したことは、それを単なる投機的資産ではなく、実用的な金融インフラの解決策として位置づけるものだ。
決済システムの近代化に向けた機関投資家の関心の高まりと一致する。
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