イーサリアム主要プロトコル7社、政策提言団体「EPAA」設立

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イーサリアムの主要プロトコル7社が政策提言団体「EPAA」を設立。規制当局との対話を強化し、分散型技術の正しい理解促進を目指す。

イーサリアムエコシステムの主要プロトコル7社は5日、政策決定の場でブロックチェーン基盤の声を届けるため「イーサリアム・プロトコル・アドボカシー・アライアンス(EPAA)」を設立した。

創設メンバーには、Aave Labs、Aragon、Curve Finance、Lido Labs Foundation、Spark Foundation、The Graph Foundation、Uniswap Foundationが名を連ねる。これらの組織は、分散型金融アプリケーション全体で1000億ドル以上のオンチェーン資産を管理している。

規制強化を背景に開発者が団結

EPAA設立の背景には、世界的に強まる暗号資産(仮想通貨)市場への規制圧力がある。特に米国やEUでの動きが活発化しており、開発者側は危機感を強めている。

政策立案者が分散型システムの技術的理解を欠いていることで、技術革新を阻害しかねない規制が生まれることへの懸念が広がっているのが実情だ。これまでロビー活動は中央集権的な金融機関が主導し、開発者の視点が軽視される傾向にあった。

Aragonのアンソニー・ルイテンネガーCEOは、「オンチェーンシステムの構築には技術的・実践的な複雑さが伴う。信頼できるプロトコルチームが集まることで、開発者にとって実行可能な規制の実現を後押しできる」と述べた。

過去の規制を巡る議論の経験から、開発者自身が交渉の席に着く必要性が浮き彫りになった形だ。

「コードは規制対象外」4つの原則を提言

EPAAは、規制当局との対話を通じて、分散型技術への正しい理解を促すことを目指す。その活動の指針として4つの主要原則を掲げている。

第一に「プロトコル層の中立性を保護し、コード自体が規制の対象にならないこと」を主張する。オープンソースソフトウェアを作成しただけで開発者が法的責任を問われるべきではないという考えだ。

第二に「オンチェーンの透明性をコンプライアンスの源泉として推進すること」、第三に「柔軟なイノベーションの余地を確保すること」、そして最後に「パーミッションレスな分散型インフラへのグローバルなアクセスを維持すること」を掲げる。

これらの原則は、中央管理者のいない分散型自律組織(DAO)のような、新しい組織形態の活動を守る上でも重要となる。

Lido Labs Foundationのサム・キム最高法務責任者は、「分散化はイーサリアムの信頼性と回復力の基盤だ。EPAAを通じて、政策がこの原則を認識し、保護することを確実にする」と語った。今回の動きは、イーサリアムの今後に大きな影響を与える可能性がある。

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