ETHZilla社はPufferのセキュリティと利回りを評価し提携。機関投資家のデジタル資産信託がリステーキング戦略へ移行を示す。
分散型金融技術企業のETHZilla社は25日、約4,700万ドル(約70億円)相当の暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)を、リキッドリステーキングプロトコルのPufferに投入する計画を発表した。
この大規模な資金投入は、リキッドリステーキングを通じてETHZillaが保有するETHの利回りプロファイルを向上させることを目的としている。
同社は公式発表で、Pufferが革新的な2ETHバリデータボンドによって安全性を確保しつつ、高い利回りを提供できる点を高く評価した。
リステーキングでETHのキャッシュフローを創出|機関投資家の新たな戦略
この提携は、イーサリアムへの展開から持続的なキャッシュフローを生み出すという、ETHZilla社の革新的な財務管理戦略を反映している。同社は9月初旬にEtherFiへ1億ドルを投入したばかりであり、今回の動きはそれに続くものだ。
ETHZilla社のマックアンドリュー・ルディシル会長兼CEOは、Pufferのバリデータフレームワークが同社の「ETH展開の利回りプロファイルを強化する」と同時に、「イーサリアムから意義あるキャッシュフローを生み出す戦略」を前進させるため、提携先に選ばれたと説明した。
今回の提携は、長期的な成長を支える最先端のインフラに資本を投入するという、同社の広範な戦略の一環である。
Pufferの創設者兼CEOであるアミール・フォルザーニ氏は、この協力が「ETHZillaの先進的な財務戦略とPufferのパーミッションレスなバリデータアーキテクチャを組み合わせることで、セキュリティと利回りが両立できることを実証する」と述べた。
Blockworksは、ETHZilla社の一連の動きを「デジタル資産信託(DAT)の財務が、長期的な視点での割り当てに移行している」兆候だと報じており、このような戦略的なリステーキングへの仮想通貨投資は、今後他の機関でも見られる可能性がある。
財務戦略の加速とイーサリアムエコシステムへの貢献
Pufferへの4,700万ドルの投入は、短期間で2度目となる大規模なリステーキングプロトコルへの財務資産配分だ。EtherFiと合わせた投入総額は約1億4,700万ドル(約219億円)に上り、これは同社の財務保有資産のかなりの部分を占める。
ETHZilla社の財務戦略は、複利成長を生み出し、純資産価値を高めることに焦点を当てている。
同社は、これらの展開が利回り獲得だけでなく、「イーサリアムネットワークのセキュリティをサポートする」という二重の目的を持つと強調。
このアプローチは、リステーキングがブロックチェーン技術の根幹であるセキュリティを強化する上で重要な役割を果たすことを示している。
この戦略は、同社の財務パフォーマンスと、より広範なイーサリアムエコシステムの両方に利益をもたらすものだ。
ETHZilla社は長期的なビジョンの一環として、トークン化ソリューションやDeFiプロトコルの統合、さらには新しいガバナンスモデルの探求など、サービスの開発を続けていく方針を明らかにしている。
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