米フロリダ州議会は、全米初となる決済用ステーブルコインの包括的な規制枠組みを可決した。連邦法に準拠している。
米フロリダ州議会は5日、全米初となる決済用ステーブルコインに関する法案を賛成多数で可決した。
下院では3日に、上院では5日にそれぞれ承認され、現在はロン・デサンティス州知事の署名を待っている段階だ。この法案は、フロリダ州の資金洗浄対策法を改正し、決済用ステーブルコインを規制対象に明確に含めるものだ。
全米初のステーブルコイン規制枠組み
新たに導入される枠組みでは、適格なステーブルコイン発行者に対し、州の金融規制局(OFR)からのライセンス取得または免除の申請を義務付けている。
また、州外の発行者がフロリダ州内で事業を展開する場合には、事前の通知が必要となる。
この法案は、2025年7月に成立した連邦法「GENIUS Act」に準拠している。
州レベルでのライセンス付与や、連邦通貨監督庁との共同監督、消費者保護の基準を確立する内容だ。連邦レベルで制限されている場合、利回りの支払いを禁止する規定も盛り込まれた。
フロリダ州はこれまでも、デサンティス知事の下で暗号資産(仮想通貨)に親和的な政策を推進してきた。
中央銀行デジタル通貨を禁止して個人のプライバシーを保護する一方で、技術革新を促進する姿勢を示している。今回の法案可決もその一環と位置付けられている。
リップルやLedgerといった業界企業もこの動きを支持しており、フロリダ州をブロックチェーンの中心地とする狙いがある。
州の手数料支払いにステーブルコイン導入へ
今回の規制枠組みと並行して、仮想通貨の活用を促進する関連法案も可決されている。この法案は、フロリダ州ステーブルコインパイロットプログラムを設立するものだ。
州の金融サービス局(DFS)が、手数料の支払い手段として適格な米ドル裏付けのステーブルコインを受け入れることを承認している。
受け入れの対象となるのは、時価総額が10億ドル以上などの厳しい条件を満たすステーブルコインに限られる。
さらに、完全に裏付け資産が存在し、いつでも法定通貨と交換可能で、許可された事業者によって発行されていることが求められる。
DFSは、州の金融規制局が承認した発行者のステーブルコインを優先的に取り扱う方針を示している。
このプログラムでは、安全性を担保するために定期的な監査の実施や、知事および州議会への年次報告も義務付けられている。
知事の署名を経て法案が成立すれば、フロリダ州は金融テクノロジー分野でのリーダーシップをさらに強化することになる。
連邦政府の基準を満たしつつ、州独自のイノベーションを推進するこの取り組みは、米国内の他の州にとっても仮想通貨規制の重要なモデルケースとなる可能性がある。
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