フォワードは、ソラナに特化したデジタル資産財務戦略のため、16.5億ドルのPIPEによる資金調達を発表。株価は85%急騰した。
設計・製造会社のフォワード・インダストリーズは8日、ソラナ(SOL)に特化したデジタル資産財務戦略を確立するため、16億5,000万ドルの第三者割当増資(PIPE)を公表した。
この取引は、ギャラクシー・デジタル、ジャンプ・クリプト、マルチコイン・キャピタルが主導。同社の既存大株主であるC/Mキャピタル・パートナーズも参加している。
この資金調達は、同社が過去最大規模のソラナに特化したデジタル資産財務戦略と位置づけるものだ。
同社は、ソラナエコシステムにおける上場機関投資家としての地位を確立する。
発表直後、同社の株価は85%急騰して30.22ドルとなり、年初来高値の31.97ドルを付けた。
ソラナエコシステムへの本格参入
フォワード・インダストリーズのマイケル・プルイットCEOは、「ソラナは世界で最も革新的で広く採用されているブロックチェーンエコシステムの一つだ」と述べた。
さらに「積極的なソラナ財務プログラムを構築する我々の戦略は、SOLの長期的な可能性への確信と、その成長に直接参加することで株主価値を創造するコミットメントを明確に示すものだ」と語った。
今回の取引は戦略的に重要である。ギャラクシー、ジャンプ・クリプト、マルチコイン・キャピタルは、資本提供に加え、専門的な運用支援も行う。
ギャラクシー・デジタルは財務管理やトレーディング、ステーキングサービスを提供する。
ジャンプ・クリプトは、Firedancerなどのプロジェクトを通じてインフラを支援する。
マルチコイン・キャピタルは戦略的ガイダンスを提供し、同社のカイル・サマニ共同設立者がフォワード・インダストリーズの取締役会会長に就任する予定だ。
機関投資家の需要増
この動きは、ソラナを準備資産として保有する上場企業が増加するトレンドに沿うものだ。
UpexiやDeFi Development Corp.、Sol Strategiesなどが既にソラナを保有している。
今回の16億5,000万ドルの財務戦略は、既存の最大準備資産の約3倍の規模となる。
サマニ氏は、ソラナの回復力と成長可能性への確信を表明した。機関投資家規模の財務戦略が、単なる受動的な保有者であるよりも速いペースで1株あたりのSOLを増やすことができると主張している。
発表を受け、フォワード・インダストリーズの株価は市場前取引で128%急騰し、ソラナの価格も2.6%上昇した。
MEXCリサーチのアナリストであるショーン・ヤン氏は、機関投資家の需要増加を背景に、ソラナ価格が年末までに250ドルに達する可能性があると指摘している。
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