フランクリン・テンプルトンは3日、ソラナ現物ETF「SOEZ」の取引を開始。投資家は証券口座を通じてソラナへのアクセスが可能になる。
資産運用大手のフランクリン・テンプルトンは3日、ソラナ(SOL)の現物ETF「SOEZ」の取引を開始した。
約1兆6900億ドルの運用資産を誇る同社の新ETFは、投資家が証券口座を通じてソラナに直接投資できる仕組みを提供する。
これにより、暗号資産(仮想通貨)取引所での口座開設や秘密鍵管理といった手間を省き、より幅広い層の市場参加が期待される。
今回のローンチに先立ち、同社は11月25日に米国証券取引委員会(SEC)へETF登録のためのフォーム8-Aを提出していた。
競争力のある手数料と市場環境
フランクリン・テンプルトンが上場したソラナ現物ETFのSOEZは、NYSE Arca取引所で取り扱われている。
注目すべきは、経費率が0.19%と非常に低く、新興の仮想通貨ETF市場で競争力のある水準に設定されている点だ。
この手数料設定により、他の類似商品と比較して投資家に有利な条件が提供されることになる。
同社はデジタル資産管理事業を戦略的に拡大しており、専門人材の採用やブロックチェーンインフラ整備にも力を入れてきた。
SECによる最終登録書類の承認は、デジタル資産を対象とした投資商品に対する規制環境の変化を示している。
かつては慎重だった規制当局も、こうした金融商品を受け入れる姿勢を見せ始めており、業界全体にとって前向きな兆候といえる。
ソラナへの評価と機関投資家の動向
フランクリン・テンプルトンによるソラナETF参入は、同プラットフォームが機関投資家グレードのブロックチェーンとして認められたことを意味する。
同社は分散型台帳技術に以前から取り組み、独自のブロックチェーン「フランクリン・テンプルトン・デジタル・アセット」を展開するなど、技術理解の深さを示してきた。
市場アナリストは、ソラナの高い取引処理能力、低コスト構造、拡大する分散型アプリケーションエコシステムを高く評価している。
これらの特徴により、ソラナはビットコイン(BTC)に続く機関投資家向け商品として有力視されており、今回のETFはその市場参入を後押しするものとなる。
業界関係者は、フランクリン・テンプルトンの巨大な運用資産がソラナ市場に与える影響にも注目している。
ETFを通じて多額の資金が流入すれば、ソラナの市場動向に変化をもたらす可能性がある。
加えて、このETFは認定参加者を通じた日々の設定・解約メカニズムを備えており、価格は原資産であるソラナと密接に連動するよう設計されている。
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