金融庁は信託型の日本円ステーブルコインの規制緩和に向け、税制改正要望を提出する方針だ。100万円超の個人取引を可能にする。
金融庁は24日、信託型の日本円ステーブルコインに関する規制を緩和する方針を固めたと報じられた。
高額決済の普及に向けた手続き簡素化
金融庁は2026年度の税制改正要望において、信託型の日本円ステーブルコインに関する規制緩和を盛り込む予定だ。
これまで実質的な上限とされてきた1回あたり100万円を超える個人取引を可能にする狙いがある。自動車や住宅といった高額商品の購入など、日常的な決済シーンでの実用化を後押しする。
現在の資金決済法の下では、ステーブルコインは電子決済手段として分類されている。一部の枠組みでは、送金上限が100万円に制限されているのが現状だ。
信託型のステーブルコインには法的な発行や償還の上限はないものの、税務上の書類提出などが実質的な障壁となっていた。
金融庁はこうした課題を解決するため、相続税法や所得税法の改正を求める方針だ。高額なステーブルコイン取引に伴う特定の税務関連書類の提出を一律で不要にするなど、手続きの簡素化を目指している。
利用者の負担が軽減され、より円滑な流通が期待されている。
デジタル資産の税制見直しと今後の展望
今回の税制改正要望は、年内に政府および与党の税制調査会で議論される見通しだ。年末にまとまる税制改正大綱に組み込まれれば、2027年度以降に実際の制度として導入されることになる。
中長期的な視点で、国内のデジタル金融環境を整備する計画の一環として位置づけられている。
金融庁はステーブルコインの規制緩和だけでなく、暗号資産(仮想通貨)取引に関する税制の見直しも同時に進めている。
仮想通貨の所得に対する分離課税の導入などが検討されており、デジタル資産全体を対象とした包括的な税制の近代化を図っている。
こうした取り組みは、国内のイノベーションを促進する狙いがある。
日本国内ではすでに、改正資金決済法に基づき日本円に連動したステーブルコインの発行が承認されている。給与払いや企業間決済など、多様な用途での活用が見込まれている。
利用者保護と技術革新のバランスを取りながら、実用的なエコシステムの構築が着実に進んでいる。
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