ギャラクシー・デジタルら3社が、10億ドル規模のSOL準備資産設立を計画している。ソラナの今後と機関投資家の動向を解説する。
暗号資産(仮想通貨)投資会社のギャラクシー・デジタル、マルチコイン・キャピタル、ジャンプ・クリプトの3社は25日、ソラナ(SOL)に特化した最大規模の企業準備資産を設立するため、約10億ドルの資金調達に向けて協議していることが明らかになった。
この計画は、ソラナに特化したデジタル資産準備会社を設立するため、非公開の上場企業を買収するというものだ。
主幹事銀行はキャンターフィッツジェラルドが務め、ソラナ財団も公式に支持を表明している。
機関投資家の関心高まるソラナ
マイケル・ノヴォグラッツCEOが率いるギャラクシー・デジタルは、約90億ドルの資産を管理する。
伝統金融とデジタル資産の架け橋としての役割を担っている。
ジャンプ・クリプトは、ソラナの今後のネットワーク強化を目指す新しいバリデータクライアントFiredancerを開発中だ。
マルチコイン・キャピタルは、ソラナの初期段階から支援を続ける仮想通貨投資会社だ。
計画されている10億ドル規模の準備資産は、既存のソラナ企業準備金を大幅に上回る。
現在、最大規模の準備資産を保有するのはサプライチェーン管理会社のUpexiで、約4億ドル相当のソラナを保有している。
今回の計画が実現すれば、その2倍以上の規模となる。
この動きは、他の機関投資家の関心の高まりとも一致する。
ビットコイン(BTC)採掘企業のビット・マイニングは最近、ソラナへの戦略的転換を発表した。
独自のSOL準備資産設立のために2億ドルから3億ドルの調達を計画している。
4月に数ヶ月ぶりの安値を記録した後、ソラナ市場は顕著な回復を見せた。
企業がデジタル資産を準備資産として保有する戦略が広まっており、今回の動きもその流れを汲むものだ。
市場アナリストは、この大規模な買い集めが流通するソラナの供給を減少させ、価格に影響を与える。
ソラナの今後と市場への影響
この取引は、新規に会社を設立するのではなく、既存の上場企業を買収する形で行われる。
これにより、迅速に公開市場へのアクセスが可能となり、準備資産の運用開始を早めることができると見られる。
買収対象の企業名は明らかにされていないが、一部ではナスダック上場を申請したトロント上場のSOLストラテジーズが候補と報じられている。
ソラナ財団からの支持は、この取り組みに大きな信頼性を与えるものだ。
計画が9月初旬に予定通り完了すれば、ソラナに対するこれまでで最も大規模な機関投資家のコミットメントとなる。
これにより、企業準備資産としてのソラナの採用がさらに加速する。
この10億ドル規模のソラナ準備資産が確立されれば、企業の準備資産戦略においてビットコインに匹敵する存在感を示すことになる。
ソラナの今後を占う上で、伝統的な金融機関とブロックチェーンエコシステムの成熟した関係を示す重要な事例となる。
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