ゴールドマン・サックスのデビッド・ソロモンCEOがビットコインの個人保有を公表。規制の明確化が進めば仮想通貨事業の拡大も検討すると述べた。
ゴールドマン・サックスのデビッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は15日、ビットコイン(BTC)を個人的に保有していることを公表した。
懐疑論から保有へ、姿勢の変化が鮮明に
ソロモン氏はワールド・リバティ・フォーラムの場で、ビットコインを「ごく少量」保有していると明かした。自身を積極的なトレーダーや強力な支持者ではなく、市場の動向を観察する「オブザーバー」と位置づけている。
この発言は、同氏の立場の大きな変化を示すものだ。2024年にはビットコインを「投機的な資産」と表現し、実用的な用途が見当たらないとも述べていた。今回の保有公表は、そうした以前の慎重な見解からの明確な転換といえる。
ソロモン氏はまた、伝統的な金融と仮想通貨は競合するのではなく、相互補完的な関係にあると強調した。銀行と仮想通貨企業がゼロサムの競争を繰り広げているという見方を否定し、資産のトークン化を将来の金融インフラにおける重要な要素として挙げた。
規制の整備が機関投資家参入の鍵
ソロモン氏が特に力を入れて語ったのが、規制環境の重要性だ。機関投資家による仮想通貨の本格的な参入には規制の明確化が不可欠だとし、過度に制限的な政策は市場から資本を流出させるリスクがあると警告した。
これまでゴールドマン・サックスが仮想通貨業界と距離を置いてきた背景には、こうした規制上の制約があった。ルールが整備されれば、同社がより深く関与する可能性がある。
ソロモン氏の発言は市場にも好意的に受け止められている。機関投資家の間でも同社への信頼は高まっており、アセットマーク社は第3四半期にゴールドマン・サックス株の保有を94.8%増やし、追加取得した株式の評価額は2726万ドル(約41億9800万円)に達した。
ブライトン・ジョーンズやリボルブ・ウェルス・パートナーズなど他の大手運用会社も同社株の保有を積み増している。
ゴールドマン・サックスの仮想通貨関連資産は約23億6000万ドル(約3632億円)に上る。ソロモン氏の慎重ながらも開かれた姿勢は、機関投資家による仮想通貨参入が「着実かつ加速する軌跡」をたどっていることを象徴している。
アナリストたちは仮想通貨税制改正の動向と内部の動きを、大手金融機関による仮想通貨関与の深化を測る重要な指標として注視している。
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