グレースケールが米国初のイーサリアムETFでステーキング報酬の分配を開始。1株あたり約13円を支払い、投資家の利回り機会を拡大する。
暗号資産(仮想通貨)運用大手のグレースケール・インベストメンツは5日、同社のイーサリアム(ETH)現物ETFにおいて、米国初となるステーキング報酬の分配を実施した。
今回の分配は、2025年10月6日から同年12月31日までの期間に発生した収益が対象となる。対象となる株主には、1株あたり0.083178ドル(約13円)が支払われた。
同社が提供するグレースケール・イーサリアム・トラストは、2025年10月にステーキングETF構造へ移行し、運用を開始していた。
米国初のステーキング報酬分配による投資環境の変化
この分配は、米国の規制下にある上場投資商品(ETP)を通じて、投資家が直接ステーキングを管理することなく報酬を得られる画期的な事例となった。
これまでの現物仮想通貨ETFの多くは、ステーキング報酬を投資家に還元する仕組みを持っていなかった。
今回の仕組み導入により、イーサリアムの価格上昇に加えて追加の利回りを得られるようになり、投資商品としての魅力が向上した。
グレースケールの公式資料によると、報酬の分配は今後月次で行われる予定だ。
イーサリアム・ネットワークでは、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)と呼ばれる仕組みを通じてバリデーターがネットワークを維持し、その対価として報酬が発生する。
同社はこのネイティブな機能を伝統的な金融インフラに統合することに成功した。
ファンド名称の変更と今後の展望
グレースケールは今回の分配にあわせ、ステーキング機能を反映させるためのファンド名称変更も発表した。
主力製品であるETHEは「グレースケール・ETH・ステーキングETF」に、ミニ版のETHは「グレースケール・ETH・ステーキング・ミニETF」へと改称された。
また、ソラナ(SOL)を対象としたGSOLも「グレースケール・ソラナ・ステーキングETF」へと名称が変更されている。
同社は、報告された報酬率がすべての手数料を差し引いた後の純利益であることを強調している。
ステーキングされた資産はネットワークの安定性のために一定期間ロックされる性質を持つが、同社はこれらの複雑なプロセスを投資家に代わって管理する。
この展開は、アルトコイン市場に対する機関投資家の関心の変化を示す動きとして注目される。
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