グレースケール、DOGE信託をETF化へ|NYSE Arca上場に向け

Updated on 8月 18, 2025 at 4:20 pm UTC by · 1 min read

グレースケールはドージコイン信託をETFに転換するため、米SECに登録申請。NYSE Arcaにて、ティッカーGDOGとして上場を目指す。

大手暗号資産(仮想通貨)投資企業グレースケールは16日、ドージコイン信託のETF化とNYSE Arca上場に向け、米証券取引委員会(SEC)に登録申請を行った

これに伴い、信託の名称はグレースケールドージコイン信託ETFに変更される。ETFのティッカーシンボルはGDOGとなる予定だ。

グレースケールの戦略的拡大

今回の申請は、これまでビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)のETFを市場に送り込んできた同社の新たな挑戦と位置づけられる。

ドージコイン(DOGE)はもともとミームコインとして登場したが、安定した取引量と幅広いユーザー層を背景に、機関投資家の関心も高まりつつある。

新たなETFはドージコインを唯一の裏付け資産とし、大手取引所コインベースの機関投資家向けカストディ部門が資産の保管を担う。

基準価格は仮想通貨プラットフォームであるコインデスクのドージコイン参照レートに基づいて算出され、発行・償還は1バスケット1万株単位で行われる予定だ。初期の決済は現金を通じて実施される仕組みとなる。

規制環境と競争状況

この動きは、今年1月に強化されたNYSE Arcaの上場規則に適合した形で提出された。

SECによるビットコインETFの承認以降、規制環境は徐々に整備されており、ドージコインのETFについても承認される可能性が高まっている状況だ。

実際、予測市場ポリマーケットでは、2025年内に承認される確率が75%と見積もられており、投資家の関心も上昇傾向にある。

また、他の資産運用会社であるREX-オスプレイやビットワイズも同様のドージコインETFを申請しており、先行者優位を得るための競争は激化している。

加えて、米大手銀行BNYメロンが管理者に、コインベースがカストディアンに指定されている点からも、伝統的金融機関と仮想通貨業界の連携が深まっていることがうかがえる。

市場への影響と今後の展望

発表直後、ドージコインの価格は一時的に約2%上昇した。市場では、今後承認されればミームコイン分野におけるETFの道を開き、柴犬コイン(SHIB)など他の銘柄に広がる可能性が指摘されている。

今回の申請は従来の仮想通貨が小口個人主体の市場という認識を超え、機関投資家の参入を促すインフラ整備の一環といえる。

業界関係者は、承認されれば仮想通貨と伝統金融市場の融合がさらに進み、市場全体の透明性と流動性の向上につながると予想している。

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