グレースケール、米国初現物型ドージコインETF GDOGを開始

On 11月 25, 2025 at 1:12 pm UTC by · 1 min read

米資産運用大手グレースケールは、ドージコインとリップルの現物型ETFを同時ローンチ。手数料免除などの戦略で市場シェア拡大を狙う。

米資産運用会社のグレースケールは24日、米国初となる現物型ドージコイン(DOGE)ETFの取引をニューヨーク証券取引所Arcaで開始した。

米国初の現物型ドージコインETFが始動

グレースケールが提供を開始したETFは、GDOGというティッカーシンボルで取引される。同社は公式発表において、ドージコインの文化を意識した「Much wow. Big ETP.」というメッセージを掲げた。

この商品は、投資家が暗号資産(仮想通貨)を直接保有・管理する複雑さを伴わずに、規制された環境下でドージコインへのエクスポージャーを得ることを可能にする。

同社はビットコインやイーサリアムの投資信託を市場に投入してきた実績があり、そのモデルを継続している。

特筆すべきは、市場シェア獲得に向けた戦略的な手数料設定だ。通常の管理手数料は0.35%だが、運用資産残高が10億ドルに達するか、運用開始から3ヶ月が経過するまでのいずれか早い方まで、この手数料が免除される。

競合他社の動向と市場への影響

ブルームバーグのETFアナリストであるエリック・バルチュナス氏によると、競合するビットワイズも水曜日に独自のドージコインETF、BWOWの取引を開始する予定だ。グレースケールの先行ローンチは、こうした競合他社に対する優位性を確保する狙いがあると見られる。

また、グレースケールは同日、リップル(XRP)のETFも同時にローンチしており、米国で主要なアルトコインETFが2つ同時に開始されるのは初の事例となる。業界アナリストは、GDOGの初日の取引高を約1200万ドルと予測している。

これまで機関投資家向けの私募として開始されることが多かった同社の商品とは異なり、今回は当初から主要取引所で個人投資家も利用可能となっている。これは、仮想通貨市場における規制環境の変化と、機関投資家の採用が進んでいることを示している。

投資家にとってのメリットと背景

このETFの登場により、投資家は従来の証券口座や税制優遇のある退職金口座を通じて、ミームコインへのアクセスが可能になる。

ブルームバーグのデータによると、ドージコインは2023年10月から2025年11月にかけて170%のリターンを記録しており、高い関心を集めている。

世界最大のデジタル資産運用会社としての実績を持つグレースケールの参入は、市場に一定の信頼感を与える要素となる。同社は10年以上にわたり仮想通貨関連の投資商品を運用してきた経験を強調している。

さらに翌週にはGLNK ETFのデビューも控えており、伝統的な金融市場における仮想通貨ETFの選択肢は拡大傾向にある。数年前には想像もつかなかった投資手段が、SEC(米国証券取引委員会)や仮想通貨取引所の承認を得て実現している。

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