ハイパーリキッド創設者が警鐘、CEXは清算数を100倍隠蔽か

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ハイパーリキッド創設者が大手中央集権型取引所を批判。清算データを最大100倍過少報告していると指摘し、議論が再燃。

ハイパーリキッドのジェフ創業者は13日、一部の中央集権型取引所(CEX)が清算データを著しく過少報告していると批判した。

同氏は、数千件の清算が1秒以内に行われた場合でも、公には1件しか表示されない可能性を指摘。これにより、実際の清算件数が最大で100倍も少なく報告されていると述べた。

清算は、レバレッジ取引のポジションが証拠金不足により取引所によって強制的に決済されることを指す。これは市場のストレスやリスクレベルを示す重要な指標となる。

DeFiの透明性とCEXの不透明性

ハイパーリキッドは、独自のレイヤー1ブロックチェーン上に構築された分散型の無期限契約取引プラットフォームだ。

分散型金融(DeFi)プラットフォームの特徴は、全ての取引と清算がブロックチェーン上に記録され、誰でもリアルタイムで検証可能な点となる。

ジェフ氏は以前のインタビューで、2022年のFTX崩壊がプロジェクトのきっかけになったと説明している。

この出来事は、中央集権型取引所への盲目的な信頼は賢明ではないことを証明し、抽象的な理論上の議論ではなく現実の金銭的損失をもたらした。

市場の信頼を揺るがすデータ隠蔽

今回の批判は、10日から11日にかけて発生した大規模な市場暴落の直後に行われた。

この暴落では、仮想通貨市場全体で190億ドル以上の先物ポジションが清算され、そのうちハイパーリキッドが103億ドルを占めた。

この不安定な市場環境において、CEXの報告における透明性の欠如は、不完全なデータに基づいて重要な判断を下さなければならないトレーダーにとって特に問題となった。

この清算額は、市場のリーダーであるビットコイン価格の変動が市場全体に与える影響の大きさを示している。

ジェフ氏は、正確な清算データがシステム全体の脆弱性やレバレッジ水準、連鎖反応リスクを評価するために不可欠であると強調した。

CEXが実際の清算規模を隠蔽する慣行は、専門家が「データブラインドネス」と呼ぶ状況を生み出し、トレーダーが極めて不完全な情報で意思決定を強いられることになる。

この問題はFTXの崩壊以降、CEXへの信頼が失墜し、透明性の高い代替手段への需要が加速したことで、さらに緊急性を増している。

この事件は、中央集権的な管理者の破綻リスクを浮き彫りにし、多くのユーザーがより安全な仮想通貨取引所海外の利用を検討するきっかけとなった。

ジェフ氏は、ハイパーリキッドの透明性を単なる思想としてではなく、不透明な慣行が批判される業界における競争上の差別化要因と位置付けている。

業界アナリストは、この透明性の差が、規制当局の監視が強まる中で信頼性を求めるDeFiプラットフォームにとって決定的な強みになる可能性を示唆している。

市場暴落時、ハイパーリキッドは2億300万ドルを超える単一の最大清算を記録した。

1,000人以上のユーザーが総額12億3,000万ドルに上る資金全額を失い、そのうち205人のトレーダーはそれぞれ100万ドル以上を失った。

さらに、4つの主要アドレスは1,300万ドルから1,800万ドルの損失を被った。

ジェフ氏は、ハイパーリキッドの完全なオンチェーン設計により、この危機下でのデータ操作の可能性は一切なく、全ての清算がリアルタイムで公に検証可能であったことを強調した。

同氏の経歴は、2020年初頭に限定的なプログラミング知識でCEX向けの取引スクリプトの研究を始めたことに遡る。

2022年までには、多くの取引所で最大級のトレーダーの一人となった。DeFiプロトコルの設計における発見とFTXの崩壊が、同氏をハイパーリキッドの構築へと向かわせた動機となる。

ジェフ氏は、ハイパーリキッドに対するベンチャーキャピタルからの資金提供を一貫して拒否しており、「業界は将来の金融システムの核となる機能として、透明性と中立性を重視し始めるだろう」との信念を語っている。

同氏の最近の発言は、取引所の説明責任に関する業界全体の議論を再燃させている。

専門家たちは、ユーザーが透明な代替手段へと移行する中で、CEXへの信頼が損なわれ続けると警告している。

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