クシムはフラクトンベンチャーズとイーサリアム関連事業で提携。ETH購入を進める中、エコシステム支援や技術・セキュリティ分野での協力を強化する。
東証スタンダード上場の株式会社クシムは15日、Web3領域のインキュベーションを手掛けるフラクトンベンチャーズ株式会社と、トレジャリー事業の推進およびイーサリアム(ETH)コミュニティへの協力・支援に関する基本合意書を締結したと明かした。
今回の提携を通じて、同社はイーサリアム関連事業とエコシステムへの関与を強化する方針だ。
イーサリアムエコシステムへの貢献と事業推進
今回の提携の背景には、日本の暗号資産(仮想通貨)市場を巡る環境変化と戦略的な判断がある。
クシムは2025年12月から企業財務の一環としてイーサリアムの購入を進めており、財務的な運用にとどまらず、エコシステム全体の発展に関与することが中長期的な企業価値向上につながると判断した。
フラクトンベンチャーズは、イーサリアムエコシステムに関する専門的な知見を有し、「DAO TOKYO」や「ETHTokyo’25」をEthereum Japanと共催するなど、国内外のコミュニティ活動や教育分野で実績を重ねてきた。
日本国内で仮想通貨事業に対する規制やガバナンスへの要求が高まる中、企業によるトレジャリー運用には高い透明性とコンプライアンスが求められている。
両社は、ステーキングや運用管理、セキュリティ体制に関する技術的理解の深化が不可欠との認識を共有しており、今回の提携を通じて、クシムはフラクトンベンチャーズの知見を活用した事業基盤の強化を図る。
技術的理解の深化と透明性の向上
具体的な協力内容として、両社はグローバルなイーサリアムコミュニティへの貢献活動をはじめ、技術面およびリスクに関するリサーチや知見の共有、情報開示の透明性向上、法規制上の課題整理など、複数のイニシアチブを進める方針だ。
特に、ステーキングやセキュリティ分野における専門的な知見の共有は、クシムが展開するトレジャリー事業の高度化において重要な位置づけとなる。
提携の実効性を高めるため、両社はステアリングコミッティを設置し、KPIを設定したうえで定期的に進捗を確認する体制を構築する。
クシムの田原弘毅代表取締役は、フラクトンベンチャーズとのパートナーシップについて、トレジャリー事業を次の段階へ進める上で極めて重要な取り組みになるとの認識を示した。
また、クシムは2026年の事業展望資料の中で、社名を「HODL1」に変更する構想にも言及している。仮想通貨の長期保有を掲げる同社の姿勢を象徴する動きとして注目される。
今回の提携を通じて、両社は技術的な透明性を確保しながら、イーサリアムコミュニティと連携した持続的な成長を目指す。
next