フランクリン・テンプルトンのソラナETFがNYSE Arcaに承認され上場へ前進。新基準で審査が加速し、市場の期待も高まっている。
資産運用大手フランクリン・テンプルトンは2日、現物ソラナETFの上場に向けた最終承認手続きを完了した。
ニューヨーク証券取引所Arca（NYSE Arca）は、同社のソラナETFの上場と登録を承認した。これは同日SECに提出された書類で明らかになり、NYSE Arcaは1934年証券取引所法に基づき承認を証明している。
提出書類は、ETFが市場デビューするための必要な行政手続きが完了したことを示すものだ。業界関係者は、この承認を取引開始が目前にあるサインとみている。同ETFは「SOEZ」というティッカーで取引される予定だ。
ファンドはCFベンチマーク指数を通じてソラナ（SOL）価格に連動するパッシブ型で、現物のソラナを保管することで市場参加者に直接的な価格エクスポージャーを提供する。
SECは2025年に審査期間を複数回延長しており、当初の期限は4月から6月へ、さらに9月15日、最終的に11月まで順延されていた。今回の承認は、同社がXRP ETFを立ち上げた直後に行われたものでもある。
規制プロセスの効率化と競争環境
今回の承認を後押ししたのは、SECが2025年9月に制定した暗号資産（仮想通貨）現物ETFに関する新たな上場基準だ。 この基準により、審査プロセスが大幅に効率化され、評価期間が240日以上から約75日に短縮された。新ルールでは、基礎資産が特定の条件を満たせば、個別の審査を経ずに承認を得られる。 フランクリン・テンプルトンのXRP ETFが成功裏にデビューしたことも、市場に前向きな勢いを生み出した。ビットコインやイーサリアム以外の仮想通貨ETF製品に対して、投資家からの需要が高いことが証明された形だ。 承認時のソラナ価格は137ドル付近で推移していた。最近では118ドルから130ドルの重要な価格帯を回復しており、買い手の信頼感が強まっていた。 競合他社の動きもこの展開を加速させた。VanEckやフィデリティなど、複数の資産運用会社がソラナETF市場に参入しており、承認手続きの完了に向けた圧力が強まっていた。 SECの規制アプローチの変化は、複数の仮想通貨ETFが市場に統合されたことに続くものだ。規制当局は先行製品の運用状況を観察し、判断材料にしている。ソラナ関連ニュース
イーロン・マスクのX Moneyは、かつてのTwitter向けに新たな決済プラットフォームを構築するため、シニアエンジニアを募集している。ソラナエコシステムも支援しており、同社アドバイザーのニキータ・ビア氏がXのプロダクト責任者として参画している。求人では仮想通貨には触れられていないが、6億人以上のユーザー向けに一から決済基盤を設計する役割で、分散システムや高可用性設計の知見が求められる。Visaとの提携で銀行送金やP2P決済が可能となり、スーパーアプリ構想の一環とされる。
BitMEX共同創業者アーサー・ヘイズ氏は、新興L1ブロックチェーンのMonad（MON）について、価格が99％下落する可能性があると警告した。ヘイズ氏はイーサリアム（ETH）とソラナ（SOL）以外の多くのL1は無価値になると指摘し、MONをVC向けコインと評した。初期価格上昇は持続的価値を示さず、機関投資家の需要もイーサリアムに集中していると分析している。市場参加者は採用実態より機会損失を恐れる心理で動いており、一時的な高騰と急落が繰り返される要因になっていると述べた。
欧州資産運用大手コインシェアーズは28日、リップル（XRP）・ソラナ（SOL）・ライトコイン（LTC）の現物ETFおよびレバレッジ型ビットコイン先物ETFの米国申請を取り下げた。米市場が大手金融機関に集中しており、中規模運用会社にとって競争が困難なことが理由だ。ソラナETFのステーキング機能も規制上のハードルとなった可能性がある。株式発行はなく投資家にリスクはない。同社はSPAC合併を通じ米市場での基盤確立を優先しつつ、欧州での仮想通貨ETP事業には引き続き注力する方針を示している。
米予測市場プラットフォームのkalshiは1日、ソラナ上で予測市場のトークン化を開始した。米商品先物取引委員会認可の同社は、政治や経済イベントの契約をソラナネットワーク上で取引可能にし、DeFiプロトコルのDFlowやJupiterと連携してオンチェーン流動性を提供する。ユーザーはソラナウォレットから直接入金でき、従来の金融とブロックチェーンを融合したハイブリッド市場が形成される。これにより、Polymarketとの競争が激化し、予測市場の成長と開発者向け統合も促進される。
フランクリン・テンプルトンのソラナ現物ETFは管理手数料0.19%で運用され、2026年5月31日までは運用資産初の50億ドル分の手数料が免除される。ファンドは純資産に対する持分を提供し、毎日の評価額はソラナ市場価格に連動する。今回の承認により、ソラナは米国の現物仮想通貨ETFに加わり、市場の重要な節目となった。市場では142ドル付近に約1300万SOLの売り注文が集中しており、突破すれば150ドル到達の可能性もある。機関投資家の関心も高く、SOL現物ETFでは4週連続で資金流入が続いた。フランクリンはデジタル資産戦略を拡大し、クリプト・インデックスETFのエクスポージャーにソラナやドージコインを追加している。