12月第3週の仮想通貨ニュース|NBIMがメタプラネットのBTC戦略支持

NBIMがメタプラネットの全株主提案に賛成を表明。ビットコイン蓄積を軸とした資本政策に、世界最大級の政府系ファンドが支持を示した。

星 瑞希 By 星 瑞希 黒川 理佐 Editor 黒川 理佐 Updated 1 min read
12月第3週の仮想通貨ニュース|NBIMがメタプラネットのBTC戦略支持

2025年12月第3週の暗号資産(仮想通貨)市場では、仮想通貨ETFを巡る動きが注目を集めた。

ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」は、2025年のETF資金流入ランキングで世界6位に入ったほか、米国のリップル現物ETFでも純流入が継続し、堅調な資金流入が確認されている。

一方で、ビットコイン(BTC)価格は一時8万5000ドルを割り込む場面もあり、相場は神経質な展開となった。

本記事では、こうした動きを含め、2025年12月第3週に起きた仮想通貨市場の主要ニュースを振り返る。

ノルウェー政府系ファンド、メタプラネットのBTC資本政策に賛同

ノルウェー中央銀行投資管理部門(NBIM)は17日、メタプラネットの臨時株主総会におけるすべての会社提案に賛成する意向を示した。

NBIMは、約1兆7000億ドルを運用するノルウェー政府年金基金の運用主体で、世界最大級の政府系ファンドとして知られる。2025年6月末時点で、メタプラネット株を約0.3%保有している。

今回の賛成票については、メタプラネットでビットコイン・ストラテジーを担当するディラン・ルクレア氏が明らかにした。同氏はブルームバーグ端末の情報を引用し、12月22日開催予定の臨時株主総会で審議される5議案すべてにNBIMが賛成することを確認している。

NBIMは厳格なリスク管理と長期投資姿勢で知られる保守的な機関投資家であり、同ファンドがビットコイン蓄積を目的とした資本政策を支持した意義は大きい。

企業財務に仮想通貨を組み込む戦略が、伝統的金融の基準に適合し得ることを示唆する動きといえる。

今回の株主総会では、ビットコイン保有拡大に向けた財務基盤強化策が議論される。具体的には、資本金および資本準備金を減少させ、その他資本剰余金へ振り替えることで、配当や自社株買い、追加のBTC購入に充てられる柔軟な資金を確保する狙いがある。

さらに、授権株式数の増加と新たな優先株の導入も議題に含まれる。メタプラネットは、機関投資家向けにMERCURYと呼ばれる株式を発行し、最大1億5000万ドル規模の資金調達を計画しており、調達資金は主にビットコインの追加取得に充てられる見通しだ。

同社は現在、約3万823BTCを保有する世界第4位のビットコイン保有企業で、将来的に10万BTCまで拡大する方針を掲げる。

円安など法定通貨の価値低下リスクへの備えとしてビットコインを財務戦略の中核に据え、米ストラテジー社と類似したモデルを採用することから、日本版ストラテジーとも呼ばれる。

NBIMの支持を受けたことで、メタプラネットは有力なビットコイン関連株として一段と注目を集めている。

2025年第3週の仮想通貨ニュース

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星 瑞希
Coinspeakerニュースライター 星 瑞希

2020年よりブロックチェーン領域への投資をスタート。現在は「Coin Speaker」にて専属ライター兼暗号資産アナリストとして活動中。

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