MSCI、デジタル資産企業の指数除外を見送り|市場混乱を回避

Updated on 1月 7, 2026 at 2:00 pm UTC by · 1 min read

MSCIはデジタル資産企業の指数除外案を撤回。市場混乱への懸念やストラテジー社の反発を受け、2026年2月見直しでの実施は見送った。

金融サービス大手のMSCIは6日、デジタル資産を大量に保有する企業を主要な株価指数から除外する提案を実施しないと発表した。

この提案は、実施されればインデックス連動型ファンドによる最大88億ドル規模の強制的な売りを招く可能性が指摘されており、ビットコインを大量に保有するストラテジー社などへの影響が懸念されていた。

今回の決定により、こうした市場混乱への警戒はひとまず後退した。

除外案撤回の背景と市場への影響

MSCIは当初、総資産の半分以上をデジタル資産で保有する企業(DATCOs)を、事業会社ではなく投資ビークルに近い存在と定義していた。

この分類に基づき、2026年2月のインデックス見直しにおいて、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスなどの主要指数から除外する案を提示していた。

提案の背景には、デジタル資産の高いボラティリティやガバナンスリスク、従来の株式ベンチマークとの不整合に対する懸念があった。

しかし、この方針に対しては市場関係者や企業側から強い反発が相次いだ。

特に、ビットコインを大量に保有するストラテジー社などは直接的な影響を受ける可能性があり、同社はMSCIの株式指数委員会に対し、12ページに及ぶ公開書簡を提出。提案が自社の事業実態を誤って表現しており、投資家利益を損なうと主張した。

また、業界団体であるBitcoin for Corporationsも、資産構成比率のみで企業を分類することに反対し、わずか2週間で1500以上の署名を集めた書簡を提出した。

こうした業界全体からの反発に加え、不動産など他の資産クラスとの整合性を問う声が、今回の決定に影響を与えたとみられる。

今後の対応と課題

MSCIは今回の決定により、既存のDATCOsを指数から除外することは見送ったが、完全に現状維持とするわけではない。

同社は、対象となる証券について、株式数や浮動株比率の増加を実施しない方針を示した。また、予備リストにある企業のサイズセグメントの移行も延期される。

つまり、ストラテジー社のような企業は指数に残留するものの、本来得られるはずだった指数のウェイト拡大は一時的に制限されることになる。

MSCIはこの措置について、市場の安定性を確保しつつ、指数採用が機関投資家の投資判断に与える戦略的重要性を踏まえた判断だと説明している。

また、投資目的の事業体と事業会社を明確に区別するには、さらなる調査と市場との対話が必要だとの認識も示した。

近年、仮想通貨関連株への注目が高まっており、MSCIの動向は多くの投資家にとって重要な指標となっている。

2026年2月の見直しは、デジタル資産企業の長期的な指数ステータスを決定する重要な節目となる。機関投資家の間では、2025年までにビットコイン関連商品への配分を計画する動きもあり、指数の採用基準は資金フローに大きな影響を与える。

MSCIは、急速に進化するこの分野において、投資家保護とデジタル資産の特性を両立させる枠組みの構築を目指し、将来的な調整の可能性を残している。

株価指数の判断は、今後伸びる仮想通貨関連銘柄への資金配分に影響を与える要因となっている。

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