FG Nexusは、2億ドルの私募増資でETHを大量取得。ステーキングで利回りを生み出し、世界最大のETH保有企業を目指す。
ナスダック上場のFundamental Globalは11日、2億ドルの私募増資資金をすべて投じ、イーサリアム(ETH) を4万7,331トークンを取得した。
また同社は、この戦略的転換に伴い、社名をFG Nexus Inc.に変更し、イーサリアムの専門企業として事業を展開する。
イーサリアム専門企業へ転換
同社は2億ドルの私募増資を完了し、その全額をイーサリアムの購入に充てた。
購入は2025年8月10日時点で完了しており、取得単価は1イーサリアムあたり4,228.40ドルだった。
社名変更は2025年8月11日付で有効となり、普通株のティッカーシンボルはFGNXに変更される。
FG Nexusは、自らを「イーサリアム標準」の企業と位置づけ、世界最大のイーサリアム法人保有者になることを目指す。
この私募増資には、Galaxy Digitalやクラーケン、Digital Currency Group(DCG)など、仮想通貨業界の著名な機関投資家が参加した。
このような動きは、仮想通貨投資が機関投資家レベルでも本格化していることを示唆している。
さらに同社は、将来のイーサリアム追加購入に備え、50億ドル規模の資金調達枠を申請している。
ステーキングとRWAで利回り追求
FG Nexusの戦略の中核は、保有するイーサリアムのステーキングとリステーキングを通じて利回りを生み出すことにある。
同社は、1株あたりイーサリアム利回りを株主価値創造の主要な指標とする方針だ。
この戦略により、同社はトークン化された現実世界資産(RWA)やステーブルコインの利回り獲得機会など、イーサリアム基盤の金融エコシステムへ戦略的に参加する。
FG NexusのKyle Cerminara最高経営責任者(CEO)兼会長は、「イーサリアムネットワークの10%を保有することを目標に、大規模な財務戦略を実行する態勢が整った」と述べた。
同社のイーサリアム購入は、イーサリアムのジェネシスブロックからちょうど10年後の2025年7月30日に6,400 ETHを取得したことから象徴的に始まった。
資産管理はGalaxyが担当し、カストディサービスはAnchorage Digitalが提供する。
この動きは、伝統的な資産運用会社からイーサリアム専門企業への完全な移行を意味する。FG Nexusはイーサリアムを「究極の準備資産」と見なし、デジタル資産分野における企業財務の新たな先例となる可能性がある。
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