ProSharesは、ステーブルコインUSDC発行元サークル社の株価に連動する2倍レバレッジETF「CRCA」を上場した。
投資運用会社のプロシェアーズは7日、ステーブルコイン発行大手サークル社(CRCL)の株式に連動する新たなレバレッジ型上場投資信託(ETF)の提供を開始した。
Ultra CRCL ETF(CRCA)と名付けられたこの商品は、ニューヨーク証券取引所に上場。同ETFは、ステーブルコインUSDCの発行元として知られるサークル社の株価の日次リターンの2倍に連動するように設計されている。
プロシェアーズは、ビットコイン(BTC)先物ETFであるBITOなど、暗号資産(仮想通貨)に関連する複数のETFを提供しており、今回のCRCAの上場でそのラインナップをさらに拡充した。
サークル株に連動するレバレッジETF
サークル社は、世界第2位のステーブルコインであるUSDCを発行する企業として広く知られている。
同社は決済APIやクロスチェーン転送プロトコルなども提供しており、185カ国で金融技術インフラを展開する。
同社の株価は2025年6月5日の新規株式公開(IPO)以来、31ドルの公開価格から一時400%上昇し、約154ドルに達した。
しかし、直近1ヶ月では25%下落しており、最高値の299ドルには及んでいない。
今回発表されたETFは、こうしたサークル株の価格変動を利用する機会を提供するものだ。
レバレッジ型ETFの特性上、複利効果やボラティリティによるパフォーマンスの減価リスクがあるため、主に短期的な取引を目的とする金融商品だ。
CRCAの経費率はグロスで1.08%、手数料免除などを適用したネットでは0.95%に設定されている。ローンチ初日には約3億9,500万株が取引され、市場の強い関心を集めた。
背景にあるサークルの急成長と市場の期待
サークル株がIPO後に134%という大幅な上昇を見せたことが、レバレッジ型商品への需要を高める一因となった。
また、米国で審議されているステーブルコイン規制法案GENIUS Actなどが整備されれば、規制の明確化が進む。
これにより、サークルのような規制下での事業運営を目指す企業への信頼性がさらに高まる可能性がある。
これは、安全性を重視する仮想通貨投資家にとって追い風となるだろう。
機関投資家によるステーブルコインの利用拡大や、規制に準拠した仮想通貨インフラへの需要増加も、サークルの将来性に対する期待を後押ししている。
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