ロビンフッドは欧州向けにトークン化株式取引を開始し、アービトラム技術を活用した独自L2ブロックチェーンの開発を発表。
金融サービス企業のロビンフッドは1日、イーサリアム(ETH)のレイヤー2であるArbitrumを活用し、欧州ユーザー向けにトークン化株式取引の提供を開始した。
また同社は現在、Arbitrumを基盤とする独自のレイヤー2ネットワークの開発も進行中であると明かした。
ただし、独自のレイヤー2の開発における詳細なタイムラインは明かされていない。
Let’s tokenize.
Starting today, European investors get exposure to U.S. stocks and ETFs, powered by our new blockchain-based tokenization technology.#RobinhoodPresents https://t.co/g2tVe86dUu pic.twitter.com/2KD1uVRoUz
— Robinhood (@RobinhoodApp) June 30, 2025
欧州市場でトークン化株式を提供
ロビンフッドは、EUの顧客向けにストック・トークンを導入した。
これにより、イーサリアムのレイヤー2ネットワークであるアービトラム上で、トークン化された米国株式や上場投資信託(ETF)の24時間取引が可能になる。
このサービスは当初、主要株式を含む200以上の資産に対応する。配当金はアプリ内で直接分配される仕組みだ。
この動きは、米国の複雑な規制環境を避け、規制の枠組みがより明確な欧州市場に焦点を当てた戦略的な判断とみられる。
独自のレイヤー2ブロックチェーン開発へ
同社は同時に、トークン化された現実資産(RWA)に最適化された独自のレイヤー2ブロックチェーンを構築している。
この新チェーンはアービトラムの技術を活用し、低コストと高い処理能力の実現を目指す。
新ブロックチェーンは、利用者が自身の暗号資産(仮想通貨)を管理するセルフカストディ、異なるブロックチェーン間で連携する相互運用性、そして24時間無停止の取引を重視して設計されている。
具体的なサービス開始時期は未定だが、2025年後半から2026年初頭が見込まれている。
仮想通貨事業の拡大
同社は最近、欧州での無期限スワップ取引や、米国での仮想通貨ステーキングサービスも導入しており、事業拡大を加速させている。
今回の動きは、ロビンフッドをオールインワンの仮想通貨アプリとして確立するための戦略の一環だ。
同社はブロックチェーン基盤を統合することで、トークン化資産へのアクセスを簡素化し、成長するRWA市場での競争力を高める狙いがある。
ロビンフッドのヴラド・テネフCEOは、これらの取り組みが仮想通貨を世界金融の基盤とするための布石であると強調した。
同氏は「世界を仮想通貨にオンボーディングする」という目標を掲げ、アクセシビリティの重要性を訴えている。
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