ストラテジーはBTC追加購入などを目的に、9%の配当利回りを持つ優先株式500万株のIPO計画を発表。新たな仮想通貨戦略へ踏み出す。
世界最大のビットコイン(BTC)保有企業である米ストラテジー社は21日、STRC変動金利A種永久優先株式500万株の新規株式公開(IPO)計画を明らかにした。
このIPOは1933年証券法に基づいて申請されており、価格決定後、速やかに決済が行われる見通しだ。同社は今回の資金調達を通じて、企業の暗号資産(仮想通貨)戦略における次のステージに踏み出す意向を示している。
Strategy is offering $STRC (“Stretch”), a new Perpetual Preferred Stock via IPO, to select investors. $MSTR pic.twitter.com/cu05XTylMX
— Strategy (@Strategy) July 21, 2025
ビットコイン積立戦略を支える新たな資金調達
今回のIPOで調達された資金は、ビットコインの追加取得や運転資金を含む、一般的な企業目的に充当される予定だ。
同社は自らを世界初のビットコイン財務企業と位置付けており、この動きはその企業アイデンティティをさらに強固にするものとなる。
ストラテジーはこれまでも、普通株式や社債の発行を通じて資本市場を活用し、ビットコインの保有量を拡大してきた。
今回の優先株IPOは、同社の資金調達手段を多様化させ、財務戦略の柔軟性を高める狙いがある。同社の積極的な動きは、仮想通貨投資の新たなモデルケースとして注目されている。
高配当で投資家層の拡大を狙う
発行される優先株式には年利9%の配当利回りが設定されており、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的な条件だ。これは新たな投資家層の獲得を狙った戦略とも受け取れる。
本株式を通じて投資家は、ストラテジー社の事業に間接的に参画しながら、仮想通貨市場の成長可能性に触れる機会を得られる。
同社は、中核事業であるエンタープライズ分析ソフトウェアとビットコイン支持の二本柱を軸に、事業基盤の強化を進めている。
今回のIPOは、ビットコインをデジタル資本として位置づける企業姿勢を明確に打ち出すものとなった。同社は、金融イノベーションとテクノロジーの融合によって、新たな市場モデルを切り拓こうとしている。
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