東京都は、円建てステーブルコインを活用した事業を支援する補助金の公募を開始した。上限4000万円を補助する。
東京都は15日、円建てステーブルコインの普及を支援する「ステーブルコイン社会実装促進事業補助金」の公募を開始した。
円建てステーブルコインの社会実装を後押し
東京都は、円建てステーブルコインを活用した新たなユースケースの創出を目的に、令和8年度の補助金公募を開始した。
この補助金は、資金決済法上の電子決済手段に該当する国内発行の日本円建てステーブルコインを使用する事業を対象としている。
暗号資産(仮想通貨)の基盤技術を応用し、社会課題の解決や、日常的な決済および送金の利便性向上を図る狙いがある。
補助率は対象経費の3分の2以内で、1件あたりの上限額は4,000万円に設定されている。募集期間は同年6月30日までとなっている。
採択された事業者は、計画に基づき2027年3月31日までにシステムの実装と実証実験を完了させなければならない。
対象となる経費は、プラットフォーム利用料やノード運用費などの外部基盤利用費が含まれる。また、専門家への相談費用やセキュリティ監査費用、システム開発の外注費も対象となる。
一方で、ステーブルコインの発行自体にかかる費用や、裏付けとなる資金は補助の対象外となっている。
次世代決済インフラの構築とデジタル経済圏の拡大
東京都はこれまで、セキュリティトークンの発行支援事業などを通じて金融のデジタル化を積極的に推進してきた。今回のステーブルコイン分野への本格的な支援は、次世代決済インフラの構築を目指す取り組みの一環だ。
円ベースのデジタル経済圏を構築し、国際金融都市としての地位を確立するとともに、日本円の国際的なプレゼンスを向上させる目的がある。
背景には、国内初の円建てステーブルコインであるJPYCの発行環境が整ったことが挙げられる。
JPYCは2025年10月にリリースされ、イーサリアム(ETH)やアバランチ(AVAX)、ポリゴン(POL)などのブロックチェーンに対応している。
裏付け資産として日本円の預貯金や国債が用いられており、発行から約半年という短期間での公募開始となった。
補助金の申請要件として、都内に本店または支店を置く法人が対象となる。さらに、事業の実装地域に東京都内が含まれている必要がある。
第三者への発行委託を含めた活用事業も可能であり、都内を拠点とする事業者の積極的な参加が期待されている。
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