アラブのWeb3ファンドAqua 1が、トランプ氏関連のDeFi事業WLFIに1億ドル出資。RWAトークン化や金融エコシステムの発展を加速させる。
アラブ首長国連邦を拠点とするWeb3ネイティブファンドのAqua 1は26日、ワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLFI)のガバナンストークン1億ドル分を購入したことを明らかにした。
この戦略的な動きは、DeFiプラットフォームであるWLFIのガバナンスに参加し、金融ブロックチェーンエコシステムの発展を加速させることを目的としている。Aqua 1は今回の出資により、WLFIの主要なガバナンス参加者となる。
機関投資家の関心集めるRWAトークン化
WLFIは、ドナルド・トランプ米大統領の金融構想に関連するDeFiプラットフォームで、2024年に立ち上げられた。
同プラットフォームはブロックチェーン技術と伝統的な金融システムの統合を目指しており、ステーブルコインの発行や国境を越えた資産市場の構築に注力している。
Aqua 1の出資は、WLFIの戦略的な方向性、特に現実世界資産(RWA)のトークン化や機関投資家向けDeFiインフラの拡大計画を後押しするものだ。この提携は、分散型金融システムに対する機関投資家の関心の高まりを浮き彫りにしている。
特に、WLFIが発行するステーブルコインUSD1のエコシステム拡大や、世界市場で準拠法に則ったRWAトークン化を実現するためのBlockRockプラットフォーム構想が、Aqua 1の出資判断における重要な要因となった。
RWAトークン化はその基盤としてスマートコントラクト機能を持つイーサリアム(ETH)のようなプラットフォームが注目されており、分散型金融の新たな可能性を広げている。
規制の動向と戦略的提携
今回の提携は、米国のデジタル資産規制法案GENIUS法の採決を前に発表された。関係者は、この動きをWLFIの成長を規制の枠組みに沿わせつつ、暗号資産(仮想通貨)に好意的な政策を推進する試みと位置づけている。
Aqua 1による出資に先立ち、トランプ家はWLFIへの出資比率を60%から40%に引き下げており、より広範な機関投資家の関与を示唆していた。
この結果、Aqua 1は、2023年11月に3000万ドルを出資したトロン(TRX)の創設者ジャスティン・サン氏を上回るWLFIトークンを保有することになる。
また、このパートナーシップは仮想通貨に友好的なUAEの規制環境を活用しており、同国がグローバルなブロックチェーン革新拠点としての役割をさらに強化することにもつながる。
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