米仮想通貨法案を巡る緊張、DeFi業界が広告キャンペーンに反発

米擁護団体がDeFi条項を除外した仮想通貨法案支持の広告を開始。上院投票を前に圧力を強め、ユニスワップ創設者は資金源不明だと批判した。

崎野 真一 By 崎野 真一 黒川 理佐 Editor 黒川 理佐 Updated 1 min read
米仮想通貨法案を巡る緊張、DeFi業界が広告キャンペーンに反発

Key Notes

  • 米団体がFox NewsでDeFi条項を除外した仮想通貨法案の可決を求める広告を開始した.
  • 銀行業界はステーブルコインの利子商品による預金流出を懸念しているとされる.
  • Uniswap創設者は資金源不明の団体によるDeFiへの攻撃だと批判している. .

米国の擁護団体Investors For Transparencyは9日、Fox Newsで、DeFi関連条項を除外した暗号資産(仮想通貨)法案の可決を訴える広告配信を開始した。

銀行業界の警戒と法案を巡る攻防

広告では、議員へ直接意見を伝える行動が民主主義を支えると訴え、視聴者に対して上院議員へ連絡を取るよう呼びかけている。

画面には議員連絡用のホットライン番号を表示し、迅速な法案審議と採決を促す構成となっている。

同団体は、DeFi条項を除いた仮想通貨市場構造法案の成立を求めており、来週予定されている上院委員会での投票を前に、世論喚起を強める狙いがあるとされる。

背景には、伝統的な銀行業界が抱く強い警戒感がある。特に、ステーブルコインを活用した利回り商品の普及が、銀行預金からの資金流出を招くとの懸念が根強い。

広告主側は、DeFi規定の削除はイノベーションを妨げず、金融技術の発展や新たな市場機会を生むと主張している。

一方で、実際には銀行業界にとって脅威となり得るDeFiの仕組みやリスクを抑制する狙いがあるとの見方も出ている。

現時点では法案の詳細は公表されておらず、来週の審議を前に具体的な条文内容が明らかになるとみられている。

業界の反発と資金源を巡る疑念

大規模な広告展開を受け、DeFi業界からは即座に反発の声が上がり、緊張感が一気に高まっている。

分散型取引所ユニスワップのヘイデン・アダムス創設者は、正体不明の勢力がDeFiセクターを標的に攻撃していると公然と批判した。

同氏は、広告を出稿した団体の資金源が一切明らかにされていない点を問題視し、透明性を欠いたロビー活動だとして強い警戒感を示している。

今回の広告キャンペーンは、来週予定される法案審議の山場を見据え、議員への影響力を最大化する狙いがあるとみられる。

特に、上院銀行委員会による法案のマークアップセッションが木曜日に控えており、その直前に世論形成を図る戦略的な動きとの見方が強い。

法案の行方次第では、分散型取引所(DEX)を含むDeFiプロジェクトの運営や、ステーブルコインの利用形態に大幅な制約が課される可能性もある。

こうした規制の方向性は、米国における金融イノベーションの将来像を左右する重要な分岐点となる。

業界関係者の間では、来週明らかになる法案の詳細と、それに対する議員の判断が、既存金融とデジタル金融の共存関係を占う試金石になるとして、固唾をのんで成り行きを見守る状況が続いている。

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崎野 真一
Coinspeakerアナリスト 崎野 真一

仮想通貨・ブロックチェーン専門Webライター。2017年より仮想通貨業界に参入。主要通貨の動向分析からDeFi、NFT、Web3などを専門に執筆。英文ホワイトペーパーの解読や海外プロジェクトの技術翻訳など、幅広く活動しています。

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