イーサリアムのヴィタリック・ブテリン氏は、アルゴリズム型ステーブルコインを真のDeFiと評価した。
イーサリアム(ETH)のヴィタリック・ブテリン共同創設者は8日、アルゴリズム型ステーブルコインこそが分散型金融(DeFi)の正当な構成要素であると明言した。
同氏は、単に中央集権的なステーブルコインの利回りを追求するだけの行為はDeFiではないと指摘。真のDeFiとは、スマートコントラクトを通じてカウンターパーティリスクをユーザーからマーケットメーカーへと移転する仕組みを持つものだという。
ブテリン氏は、このリスク管理機能こそがDeFiの中核的な価値であると強調。
現在主流となっている、USDCなどを貸し出して利回りを得るだけの手法は、中央集権的なインフラに依存したままだ。
同氏はこれを「信頼の前提を変えていない」とし、真の進化ではないと批判的な立場を示した。
2つの枠組みを提示
ブテリン氏は、ステーブルコイン開発において2つの具体的な枠組みを提示している。
まず、イーサリアムを担保とするモデルを「イージーモード」と呼び、その堅牢性を評価した。
このモデルは適切に設計されていれば、流動性の99%が債務担保証書(CDP)保有者によるものであっても機能するという。
ETH担保型は、構造的に安定性を維持しやすい点が特徴だ。
一方で、現実資産(RWA)を裏付けとするモデルは「ハードモード」と位置付けられた。
このモデルを成功させるには、資産バスケットの高度な分散化と厳格な過剰担保が不可欠であると述べている。
具体的には、単一の資産がシステムの過剰担保比率を超えないよう制限を設ける必要がある。これにより、RWAの一部が破綻した場合でも、システム全体が崩壊するのを防ぐことができるという。
米ドル依存からの脱却を目指して
ブテリン氏はさらに、DeFi業界が将来的に目指すべき方向性についても言及した。現在は米ドルに価値を連動させるペグが一般的だが、徐々にここから脱却すべきだと主張している。
同氏が提案するのは、単一の法定通貨ではなく、より広範な消費者物価指数や市場指数などのバスケットを基準とする価値単位への移行だ。
これにより、法定通貨のリスクからも独立した経済圏を構築できる。
今回の発言は、DeFiの目的を単なる利回り生成から、真のリスク再分配メカニズムへと再定義するものだ。
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