Coinspeaker Japanライター。2021年頃から仮想通貨、ビットコイン投資をスタート。ブログ運営しながら、暗号資産に関する知識を深め、最新テクノロジーも勉強。仮想通貨の大手メディアで多数記事を執筆。専門分野は仮想通貨全般に加え、WEB3やNFTなど。
イーサリアム(ETH)のヴィタリック・ブテリン共同創設者は10日、暗号資産(仮想通貨)とAIの統合に関する新たな論考を公表した。
ブテリン氏は、汎用人工知能(AGI)の開発競争における無差別な加速に懸念を示し、技術の進化を盲目的に追い求めるのではなく、暗号技術とAIの価値観を深く統合させるd/acc(防御的加速)の重要性を提唱した。
人間の自由や安全、分散型協力を促進するこのアプローチは、AI開発を単なる早い者勝ちの競争と捉える風潮へのアンチテーゼであり、社会からの疎外や制御不能なリスクを防ぐための羅針盤となるものだ。
ブテリン氏は、現在のAI開発競争において支配的な「先に開発した者が勝者となる」という認識を誤解であると指摘する。重要なのは速度そのものではなく、技術が向かう方向性の選択だ。
同氏は約2年前の自身の考察を引用しつつ、より洗練された概念として今回の分析を提示した。
Two years ago, I wrote this post on the possible areas that I see for ethereum + AI intersections: https://t.co/ds9mLnrJWm
This is a topic that many people are excited about, but where I always worry that we think about the two from completely separate philosophical… pic.twitter.com/pQq5kazT61
— vitalik.eth (@VitalikButerin) February 9, 2026
AIとブロックチェーンの統合は、単なる技術的な連携にとどまらず、中央集権的な権力構造への対抗策としても機能する。
イーサリアムの暗号技術が持つ分散化の精神をAI開発に取り入れることで、特定の企業や国家による独占を防ぎ、より民主的で安全なデジタル社会の構築を目指すべきだと論じている。
具体的な統合の方向性として、ブテリン氏はまず、信頼不要かつプライバシーに配慮したAI対話ツールの開発を挙げた。
これには、ローカル環境で動作する大規模言語モデル(LLM)や、匿名性を担保するゼロ知識証明(ZK)を活用したAPI決済が含まれる。
これはイーサリアムのプライバシーロードマップをLLMの計算領域へ拡張するものと位置づけられ、サーバー側の保証をクライアント側で検証する仕組みによって、セキュリティの大幅な強化が見込まれる。
さらに、イーサリアムをAIのための経済基盤として機能させる構想も示された。AIエージェント同士がAPIを通じて連携し、ボット間の雇用関係やオンチェーンでの紛争解決を行う未来だ。
イーサリアムがAIにとってのネイティブな経済圏となることで、Web3エコシステムは新たな段階へと進化する可能性がある。
ブテリン氏は、LLMが人間の検証能力の限界を補完する「サイバーパンク的な自己検証世界」というビジョンも描いている。
ユーザーは第三者のインターフェースに依存せず、ローカルモデルを用いてスマートコントラクトの監査や取引の検証を行うことが可能になるという。これにより、信頼を必要としない純粋な相互作用が促進される。
また、AIを活用して人間の判断能力を拡張し、予測市場やDAO(分散型自律組織)などのガバナンス機構を再構築する可能性にも言及した。
なお、ブテリン氏は今回の論考の中で、イーサリアムの領域を金融や計算のみに限定するソラナ(SOL)のアナトリー・ヤコヴェンコ共同創設者の見解に対し、より広範な社会的役割を担うべきだとする対照的な姿勢を鮮明にしている。
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Coinspeaker Japanライター。2021年頃から仮想通貨、ビットコイン投資をスタート。ブログ運営しながら、暗号資産に関する知識を深め、最新テクノロジーも勉強。仮想通貨の大手メディアで多数記事を執筆。専門分野は仮想通貨全般に加え、WEB3やNFTなど。