Windtree Therapeuticsは、最大2億ドルの資金調達を発表。調達資金はBNBを中心とした仮想通貨財務戦略に充てられる。
バイオテクノロジー企業のWindtree Therapeuticsは16日、最大2億ドル規模の暗号資産(仮想通貨)財務戦略を明らかにした。
同社は、Build and Build Corpが主導する6,000万ドルの証券購入契約を締結した。この契約には、株主の承認を条件として、将来的に最大1億4,000万ドルの追加引受オプションが含まれる。
今回の資金調達は、ナスダック上場企業として初めて、バイナンスコイン(BNB)に直接エクスポージャーを持つ財務戦略のために実行される。
調達された資金は、BNBトークンの取得、Osprey BNB Chain Trustの株式購入、およびカストディと利回り確保のためのインフラ整備に充当される計画だ。
上場企業初のBNB財務戦略
時価総額300万ドルのWindtreeは、株価が0.83ドルで取引され、過去6ヶ月で93%の下落を記録するなど、厳しい財務状況に直面していた。
同社は、1日あたり20億ドルの取引量を誇り、仮想通貨市場で5番目の規模を持つBNBを活用することで、ポートフォリオの安定化を図る。
今回の戦略は、機関投資家であるBuild and Build Corpの支援を受けており、BNBの規制上の実行可能性に対する信頼を示すものだ。
同社は、この動きを「米国市場向けのBNBゲートウェイ」と位置づけている。
また、同社ののジェド・ラトキンCEOは、この戦略が投資家に対して仮想通貨資産への「ユニークなエクスポージャー」を提供し、バイナンスのエコシステム全体に統合されたBNBの価値を活用する機会となると強調した。
市場の反応
この発表に先立つ1週間で、Windtreeの株価は長期的な下落傾向にもかかわらず23%上昇し、市場の期待感を示した。
新しい財務計画には、カストディプロトコルの確立や利回りを生む活動も含まれており、同社の従来のバイオテクノロジー事業とは一線を画すものとなる。
この動きは、BNBに対する機関投資家の採用が拡大していることを示す重要な事例だ。
今後、他のナスダック上場企業が財務戦略の多角化の一環として、仮想通貨投資採用を検討するきっかけとなる可能性がある。
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