Aave創設者、利下げと規制明確化がDeFiを加速させると予測

Aaveの純預金額が730億ドルに急増、金融緩和と規制の明確化が、DeFiの市場規模を伝統金融レベルに押し上げる見込み。

朝國圭介 By 朝國圭介 黒川 理佐 Editor 黒川 理佐 Updated 1 min read
Aave創設者、利下げと規制明確化がDeFiを加速させると予測

Key Notes

  • Aaveの純預金額が730億ドルに急増し、月間55%の成長を記録.
  • FRBの利下げ期待がDeFiの利回り獲得を促進し、トークン化資産(RWA)が将来のDeFiの中心になるとの見解.
  • クロスチェーン対応の強化と、規制当局との対話によるRWA採用への期待がある.

分散型金融(DeFi)プロトコルAaveの創設者であるスタニ・クレチョフ氏は1日、中央銀行による金利引き下げがDeFiにおける利回り獲得に追い風になるとの見解を表明した。

同氏は、規制緩和が進むにつれて、トークン化された現実資産(RWA)が将来のDeFiでより大きな役割を果たすと予測している。

同プロトコルは14のブロックチェーンネットワークで稼働しており、2025年には預かり資産総額(TVL)が2倍以上に増加し、1,000億ドルに迫る勢いだ。

AAVEの預かり資産急増、金融政策の転換が成長を後押し

クレチョフ氏の楽観的な見方は、特に米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待と直接関連する。

歴史的に金融緩和局面では、より高い利回りを求める資金がDeFiのような暗号資産(仮想通貨)の分野へ流入する傾向がある。

オンチェーンデータによると、預金額は2024年8月の180億ドルから2025年半ばには600億ドル以上に増加している。

この急成長は、伝統的な低利回り環境下で、投資家がDeFiの利回りを求める動きが加速している実態を裏付ける。

Aaveは14のネットワークをサポートするクロスチェーン対応を強みとしており、市場での優位性を確立している。

Aaveの預金額730億ドルという規模は、米国のトップ40銀行に匹敵する水準に近づいており、クレチョフ氏は2025年末までに純預金額が1,000億ドルに達するとの予測を立てている。

この予測は、伝統的な金融機関がDeFiの技術活用を模索する現状を反映したものであり、DeFiが伝統金融と競合する存在として市場の信頼を得つつあることがうかがえる。

AAVEとRWA、規制の明確化が拓くトークン化資産の未来

クレチョフ氏は、トークン化された現実資産の普及には規制の動向が重要だと指摘する。

同氏はホワイトハウスや連邦議会議事堂での政策立案者との協議に積極的に参加している。

米国では、Web3.0資産分野の中心地としての地位を確立しようとする動きが活発化しているという。

ワシントンではDeFiの枠組み構築に関して「真の楽観論」が感じられるとクレチョフ氏は述べており、規制の明確化が機関投資家によるRWA採用の起爆剤となる可能性がある。

Aaveは、V3アップグレードにより資本効率を向上させ、機関投資家向けのサービス提供にも対応可能な技術的基盤を整えている。

規制の明確化が進み、機関投資家の関心が高まることで、DeFiは次の成長フェーズへと移行する見込みだ。

クレチョフ氏が描く未来では、DeFiは単なる金融投機の場ではなく、トークン化された資産を扱う新しい金融インフラとしての役割を果たすことになる。

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朝國圭介

暗号資産(仮想通貨)ライター。2020年からビットコインを購入し、NFT、DeFi、Web3ゲームなど多岐にわたる分野に興味があり、自身の経験をブログでも発信。

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