バイナンスがMastercardと提携し、欧州ユーザー向けに仮想通貨をMastercardへ即時に出金できる新サービスを開始。
暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンスは7日、欧州のユーザーが保有する仮想通貨やユーロ残高をMastercardに直接出金できる新サービスを開始した。
このサービスはほぼリアルタイムでの資金移動を可能にする。
バイナンスのトーマス・グレゴリー副社長は「Sell to CardとWithdraw to Card機能により、ユーザー体験を向上させ、仮想通貨の収益をこれまでより迅速かつ簡単に出金できるようにする」と述べた。
Mastercard Move活用で即座に資金アクセス
新機能は、Mastercardの送金ソリューションMastercard Moveと連携して提供される。
ユーザーはバイナンスのウェブサイトと公式アプリから2つの出金方法を選択できる。
Sell to Card機能では、保有するアルトコインを法定通貨に換金し、紐付けられたMastercardへ送金する。
一方、Withdraw to Card機能では、バイナンス口座にある既存のユーロ残高を直接カードへ出金することが可能だ。
現在はユーロベースの取引に限定されているが、将来的にはその他の法定通貨への対応も予定している。
この統合により、従来の銀行システムを介する必要がなくなり、送金時間と運用の複雑さが大幅に軽減される。
仮想通貨と従来金融の橋渡し強化
Mastercardのスコット・エイブラハムス上級副社長は「仮想通貨の日常利用における真の可能性を解き放つことにコミットしている」と述べた。
この提携は、新しい仮想通貨から法定通貨への変換を簡素化したいというユーザー需要に応えるものだ。
仮想通貨を従来の金融システムにシームレスに統合し、規制の枠組みの中で高いコンプライアンス基準を維持することを両社は強調している。
現在、この機能は対象となるMastercardを保有する欧州経済領域と英国のユーザーに限定されている。
利用には、Mastercardをバイナンスアカウントに紐付け、セキュリティ認証を完了する必要がある。
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