現物ビットコインETFは7月30日までに5日連続となる4703万ドルの純流入を記録。機関投資家の旺盛な需要が背景にある。
現物ビットコインETFは7月30日、4703万ドルの純資金流入を記録し、5営業日連続のプラスで推移している。
この期間の累計流入額は6億4100万ドルに達し、7月は61億3000万ドルの月間流入で2025年最強の月となった。
同日は現物イーサリアムETFも579万ドルの純流入を記録し、19営業日連続の流入を維持している。
ブラックロック主導で機関投資家需要継続
30日の流入をけん引したのはブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラストで、3437万ドルと全体の73%を占めた。
次いでビットワイズのBITBが1266万ドルで27%を占め、この2社が流入の大部分を担った。
他のETFでは保有高に大きな変動は見られず、機関投資家の資金が大手プロバイダーに集中する傾向が鮮明となっている。
現物ビットコインETF全体の運用資産総額は1513億ドルに達し、ビットコイン(BTC)時価総額の6.49%に相当する規模まで拡大した。
年初来流入額550億ドル突破で市場成熟
2024年1月のローンチ以来、ビットコインETFへの年初来累計流入額は550億ドルを超えた。
これまでの取引日のうち33日中29日で純流入を記録し、機関投資家や企業資産としての需要が定着している。
7月の61億3000万ドルの月間流入は、2024年12月に次ぐ2番目の記録となった。
アナリストはETFへの継続的な資金流入と企業の購入、規制明確化が重なることで、ビットコイン価格が12万ドルを超える触媒になると予測している。
ETFを通じた構造的需要の拡大は、ビットコインの価格安定化とボラティリティ低減をもたらし、暗号資産(仮想通貨)投資が新たな段階に入ったことを示している。
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