ビットマインが5億ドル超のイーサリアム保有を、BTCSが保有量221%増を公表。企業による仮想通貨財務戦略の新たな動きを示す。
米ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズは14日、企業戦略の一環として16万3142ETHを保有していることを明らかにした。
時価総額は5億ドルに達し、7月9日に完了した2億5000万ドルの私募調達額を大幅に上回る規模となった。
同社はファンドストラット・トーマス・リー会長が率いるイーサリアム財務戦略企業で、ストラテジーのビットコイン戦略をイーサリアムで模倣する手法を採用している。
この発表を受け、同社株価は市場取引開始前に40%以上急騰し、投資家の強い関心を示した。
ETH戦略企業が相次ぎ台頭
企業によるイーサリアム(ETH)保有拡大の動きは他社にも広がっている。
ブロックチェーン企業BTCSは最近、保有するイーサリアム量を大幅に拡大した。
同社は5月時点で2万9122ETHを保有し、2024年末から221%の増加を記録した。
BTCSは現金と仮想通貨を合わせた総資産が9630万ドルに達しており、現金も含む分散型資産構成でリスク管理を図っている。
BTCSのチャールズ・アレンCEOは、ストラテジーのビットコイン(BTC)蓄積戦略に倣ってイーサリアムを長期成長の中核資産と位置づけている。
同社は5月に投資会社ATWパートナーズ主導による5700万ドルの資金調達契約を締結し、バリデータノード運用とETHステーキング事業の拡大を目指している。
マイニング企業もETH投資に転換
ビットコインマイニング関連の企業でもイーサリアム投資への転換が進んでいる。
BTC Digitalは100万ドル相当の現金をイーサリアムに投資し、イーサリアムを新たなデジタル・ゴールドと位置づけた。
同社のスグアン・ペンCEOは、イーサリアムがオンチェーン・ドル決済と価値移転の基盤として台頭していると説明している。
準備資産として保有されているイーサリアムは現在、分散型自律組織やレイヤー2ネットワーク、上場企業などにより134万ETHを超えている。
ビットマインの積極的なイーサリアム集積とBTCSの分散型アプローチは、企業財務における仮想通貨活用の多様化を示している。
機関投資家による暗号資産(仮想通貨)投資の拡大が続く中、企業によるETH保有戦略の動向に市場の注目が集まっている。
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